2021.7.19 一流の殺し屋は常に殺されることを覚悟している【ヒットマン ラスト・ミッション】
ヒットマン:ラスト・ミッション
評価:3
■ヒトコト感想
殺し屋のアレックスが余命宣告を受け、最後の仕事に力を注ぐ。細身ではあるが、容赦なく相手を撃ち殺す冷酷非道な面をもつアレックス。ボスのニコラスに命じられた仕事を、従弟のヴィクターの協力を得て、実行しようとする。アレックスは時計を受け取りにきたのだが、騙されてしまう。そこでアレックスは相手を脅し時計を取り戻そうとするのだが…。
ミッションの途中でヴィクターが売春を生業としており、少女を男たちに提供しようとしていた。それを見て少女を助けるアレックス。ここで、アレックスとヴィクターの人間関係がはっきりする。アレックスのことを周りが恐れているのがよくわかる。そんなアレックスも殺し屋の宿命として、アレックス自身はいつでも自分が殺されると覚悟している。
■ストーリー
ロンドンでロシアンマフィアの下で働くヒットマン・アレックス。天涯孤独で冷酷非情に仕事をこなすアレックスだったが、ある日余命わずかのがん宣告を受ける。そんな中、ボスのニコラスに新たな仕事を命じられベルリンへと向かうことに。ベルリンに住む従弟ヴィクターの協力のもと、ターゲットに近づいていくアレックス。しかし、一方でヴィクターはモデルエージェントと身分を偽った売春斡旋が生業で、ウクライナから来た18歳の少女タンヤに売春を強要しようとしていた。
これまで生きてきた中で誇れるものがなかったアレックスは、最期の善行として彼女を救い出す試練を自らに課すが、ターゲットに騙され、ヴィクターに裏切られ、ベルリンを牛耳るマフィアに追われるはめに。さらには病状が悪化し、瀕死の状態の中、アレックスは自ら課したラスト・ミッションを遂行する―! !
■感想
序盤からアレックスの冷酷非道な部分がアピールされている。ヴィクターと共にターゲットの元へ向かう前に、ヴィクターが売春であくどいことをしていると知ると、アレックスはヴィクターを殴り、少女を解放する。ヴィクターはアレックスの正体を知っているために何も言い返せない。
自分の死期が近づいているということで、アレックスは最後に良いことをしようと考えているのだろうか。ヴィクターは内心ムカついているが、アレックスの怖さを実感しているため、大人しくするしかない。このあたりの描写で登場人物たちの人間関係がはっきりしてくる。
アレックスは時計を受け取りにきたのだが、相手の行動によりゴタゴタが起こる。そこでもアレックスのとんでもない強気な態度で、他者を圧倒している。自分が渡された時計が偽物だと知ると、本物を受けとったロシアマフィアの元へ駆けつける。実はヴィクターが裏切っていたとしても、そのことも織り込みずみでアレックスは容赦ない行動をとる。
途中で、チェスボクサーにボコボコにされるのだが、懐から出したペンをとっさに相手の首に刺して始末している。
ミッションを無事達成したアレックス。ボロボロの状態でニコラスの前に来るのだが…。アレックスのずさんな仕事ぶりに怒り心頭のニコラス。末期がんで死を予感していたアレックスなのだが、ニコラスに連れられ、林の中に入ると、そこには人がひとり入りそうな穴があった。
この穴を見た瞬間にアレックスは自分の死を理解する。さすが、百戦錬磨の殺し屋なので、殺す側が効率よく埋められるようにあらかじめ穴を堀り、そこまでターゲットを歩かせるというのはよくあることなのだろう。
アレックスのキャラが強烈だ。
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