2019.3.14 ヴァンダムひとりが目立つ物語 【ハード・ソルジャー 炎の奪還】
評価:2.5
ハード・ソルジャー 炎の奪還 [ ジャン=クロード・ヴァン・ダム ]
■ヒトコト感想
元傭兵のゴールは誘拐された少女の奪還に失敗したことから、奪還屋の裏稼業から手を引くことになる。肉屋のおやじとして日々モンモンと過ごしていたところに、人身売買組織に娘を誘拐された夫婦が訪ねてくる。父親は総合格闘技をやってはいるが、多勢に対しては分が悪い。
誘拐犯の組織は、しっかりと組織だっており警察から目を付けられないような仕組みも考えられている。まずこの誘拐の鮮やかさが強烈だ。それでいて、警察組織は何一つとして娘を救い出す手がかりさえつかめない。となると、噂のゴールに頼るしかない。誘拐犯たちの圧倒的な組織力に対して、ゴールは孤軍奮闘する。ゴールの傭兵としての能力をアピールする物語となっている。
■ストーリー
元傭兵のゴールは、警察が解決できない事件を非合法に処理する闇の仕事人。たった一人で敵地に潜入して人質を救出、敵を壊滅する凄腕のプロフェッショナルだった。しかし、ある事件で罪も無い少女たちを巻き添えにして、自責の念にかられる。裏家業から身を引いたゴールだったが、舞い込んできた依頼に彼は再び立ち上がる。人身売買組織に誘拐された娘を救って欲しいという父親からの依頼。それは少女の為、正義の為、そしてゴール自身の罪をつぐなう為の闘いだった。
■感想
非合法な仕事を請け負う闇の仕事人であるゴールは、誘拐犯から少女を奪還することに失敗し、そのことをトラウマとして仕事から引退しようとする。ただの肉屋のおやじとなったゴールだが、その腕を見込んで様々な者たちがやってくる。ゴールの息子は警察組織に属しており、ゴールに情報を提供しながら、ゴールならば少女を奪還できるとゴールを手助けしようとする。
ゴールに頼りっきりの警察はかなり無様だ。本作では、ゴールの息子以外はまともな刑事がいないというのもポイントかもしれない。
序盤では誘拐組織側の狡猾な作戦が描かれている。どのようにして少女を誘拐するのか。それも、ターゲットを綿密に調べ上げ、足がつかないように誘拐する。ターゲットとなる少女は金髪で若い白人と決まっている。
警察に目を付けられるとやっかいなため、金を積んで監察医すらも抱き込み誘拐された少女はすでに死んでいると思わせたりもする。ひとつの計画が崩れ、目論見と違う方向に事態が動き出すと、途端にトカゲのしっぽ切が始まる。これこそ、狡猾な犯罪組織の形だ。
ゴールと夫婦は危険と知りながらも、娘が囚われていると思わしき敵のアジトへ乗り込むことになる。ここでゴールが傭兵としての経験を存分に発揮することになる。敵の大群に対してどのようにして対抗していくのか。
カメラに細工したり、圧倒的な格闘能力で敵のザコキャラをせん滅していく。この強烈な流れは、もはやゴールを際立たせるだけの作品となっている。ゴールにだけは銃弾が当たらない。ジャン・クロード・バンダムひとりがおいしいところをすべてもっていっている。
主演ひとりの力で物語を盛り上げている。
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