ギャングスターズ 明日へのタッチダウン


 2021.5.21      アメリカ版スクールウォーズ?【ギャングスターズ 明日へのタッチダウン】

                     
ギャングスターズ 明日へのタッチダウン [ ザ・ロック ]
評価:3

■ヒトコト感想
アメリカ版スクールウォーズのような感じか?スクールウォーズは見たことはないが、少年院の少年たちがラグビーで活躍する物語なのだろう。本作はラグビーがアメフトになったような物語だ。ギャング同士の抗争で少年院に入れられた少年たちがアメフトをする。チームには敵対するグループの者もいる。教官は少年たちに打ち込めるモノが必要と考えてアメフトを提案したのだろう。

ありあまるパワーをくだらないグループの抗争に使うよりはよいとの考えだろう。仲間割れがありながらも結束力が強くなる。最初は負け続けていたが、最後には勝利する。ダメな少年たちがグループから脱退し更生していくパターンはありきたりかもしれないが、思わず見入ってしまう迫力がある。

■ストーリー
現在少年院で暮らす若者は、全米で12万人以上。その75%が出所後、再び犯罪を犯すか道端で命を落としていた。そんな現状に少年院の教官ショーンはむなしさを感じ、何とか彼らを絶望的な状況から救い出せないかと奔走する。そこで何か他に打ち込めるものが必要だと考えたショーンは、アメフットを通し責任感と規律を教えようと試みる。やがて少年たちは強靭な肉体、心、精神力、何よりお互いを尊重することを学んでいくが…。

■感想
アメリカの少年たちの犯罪は日本とはレベルが違う。敵対グループとの抗争では、殴り合いの喧嘩程度ではすまない。銃をもちだして相手を射殺してしまう。少年院を出入りし、簡単に路上で命を落とす。序盤ではなぜそれほどグループの抗争に力を注ぐのか理解できない状態が続く。

銃社会アメリカの恐怖を感じさせる場面だ。少年院の教官であるショーンが、簡単に命を落とす少年たちを救うためにアメフトチームを作るよう提案する。ショーンはわかりやすい熱血教師だ。

少年院の少年たちは黒人がほとんどだ。グループ同士の抗争でも黒人少年たちが銃を打ち合う。仲間が殺されたからと、簡単に銃を手にして相手のアジトに乗り込んでいく。あげくの果てには、家に帰り口うるさい親と口論して銃で撃ったりもする。

とんでもない少年たちが、アメフトに熱血するだろうか?と疑問に思ってしまう流れだ。アメフトはアメリカ社会ではメジャーなので、誰もが一度はやったことのある競技のようだ。チームメンバーを選抜するにあたり、選ばれずに残念がる少年がいることは意外だった。

急増チームでは試合に勝てない。そして、悪態をつくのだが…。熱血教師ショーンの熱意にほだされ、少年たちは自発的にトレーニングを続けて試合に勝とうとする。ショーンたちが、もう駄目だとあきらめかけた時、外では少年たちがトレーニングを始める場面は最高だ。

最初の試合でボロ負けした相手に、最後には勝利している。なぜ急にそこまで強くなったかは語られていない。少年たちが出所した後、まともな仕事につき更生している。本作が実話を元にしており、少年たちがその後どうなったかが語られている。

定番のパターンだが、日本と比べ銃社会というのにはやはり衝撃を受けた。



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