グロリア


 2020.8.11      母性本能から少年を救い出す【グロリア】

                     
グロリア[シャロン・ストーン/ジェレミー・ノーザム]
評価:2.5

■ヒトコト感想
出所したばかりの女と家族をギャングに殺された子供の物語。グロリアは組織のボスに囚われた少年フィルを見かける。不幸にも父親が組織の秘密がおさめられたフロッピーを持ち出したことで皆殺しにされてしまう。そこで生き残り捕らえられたフィルを見つけたグロリアは、なぜかフィルを連れて逃げ出してしまう。

グロリアは力があるわけでもなく、暗殺者としての能力があるわけでもない。ただ普通の出所したばかりの女が組織の追及を逃れながらフィルと逃亡生活を続ける。なぜここまでフィルにこだわるのか。グロリアはフィルのことを無視すれば、それなりに贅沢で幸せな生活ができたはずだ。ラストでは逃げ切ったグロリアがフィルを教会にあずけるかどうか悩む。。母性本能が高まったゆえの行動なのだろう。

■ストーリー
組織の会計をしていた男が資金を横領した上、情報を売っていたことがバレ、一家もろとも殺された。生き残った少年フィルを、偶然居合わせたグロリアがいきがかり上預かる羽目になってしまう。しかし、証拠を記した手帳を持っていたことを知った組織は、二人を執拗に追い詰める。グロリアとフィルの必死の逃避行が始まった・・・・・・。

■感想
グロリアが出所して訪れた先の事務所には、組織に囚われた少年フィルの姿があった。組織の秘密がすべて入ったフロッピーの行方を捜すためにフィルは捕らえられている。そんな少年フィルの姿を見て哀れに感じたグロリアは組織のボスの言うことを聞かず、フィルを伴い逃亡してしまう。

ここで組織のボスとグロリアが夫婦関係にあり、グロリアになかなか手を出せないというのがひとつのポイントとしてある。ただ、組織の消滅がかかっているので、組織はフィルとグロリアを見つけ出そうと必死になる。

グロリアはフィルを守るために奮闘する。対して組織は殺し屋を差し向ける。何の力もない普通の女であるグロリアが殺し屋たちの追跡から逃れてくる。カーチェイスではグロリアは素人ながら、必死で車を運転してフィルを守ろうとする。

プロの殺し屋やギャングたちに追いかけまわされながらも、グロリアは持ち物を売りさばいたりしながら、金を手に入れ逃亡し続ける。グロリアはある種の有名人であるために、そこから組織のボスへと情報が流れ込むことがある。街にいる限りはグロリアとフィルは常に狙われ続けることになる。

グロリアはフィルを教会へと預けようと考える。普通に考えればそうなのだろう。グロリアのような出所したばかりの女がやんちゃざかりの小さな男の子を育てられるはずがない。グロリアはフィルと逃亡生活を続けて行く中で、次第にフィルに愛情がわいてくる。

恐らくは母性本能のようなものなのだろうか。強烈なインパクトはないのだが、グロリアが素人ながらも、殺し屋たちの魔の手から逃れ、さらには、そこからどのようにして切り抜けるのか。最後には組織のさらに上に掛け合って、見事にピンチを切り抜けている。

グロリアの必死さには強烈なインパクトがある。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp