グース


 2020.8.14      渡り鳥を軽飛行機で誘導する【グース】

                     
グース コレクターズ・エディション
評価:2.5

■ヒトコト感想
グースというのはアヒルのことなのだろう。母親の死をきっかけに田舎で父親のトーマスと暮らすことになったエイミーは困惑する。トーマスの職業は彫刻家で、いかにも癖のある雰囲気をしている。微妙な年ごろの娘と突然一緒に暮らすことになったトーマスも大変だろう。田舎暮らしになじめず沈んでいたエイミーだったが、親をなくした16匹のグースを見つけ、変わっていく。

母性本能なのだろうか。エイミーはグースを南へ渡らせるために手作りの超軽量飛行機に乗り込む。トーマスとエイミーはグースを連れてノース・カロライナを目指す。そこから、周りを巻き込みながらの騒動となる。軍の空港で未確認飛行物体扱いされ、グースを助けることに対してのマスコミへのアピールなど、面白ポイントは多数ある。

■ストーリー
交通事故で母親を亡くしたエイミーは、10年ぶりに再会した別居中で彫刻家の父、トーマスと暮らすことに。ある日、森で親を失くしたグースの卵を見つけたエイミーは、父親に内緒で卵をふ化させる。その日から彼女は16羽のグースのママとなり、忘れかけていた笑顔が、彼女に戻りつつあった。しかし冬になれば、越冬のためグースたちを南へと渡らせなければならない。

やがてトーマスが仲間と共に作り上げた超軽量飛行機が完成。これに乗ったエイミーと父、16羽のグースは、ノース・カロライナを目指し、遥か900km南へと旅立った。

■感想
エイミーはいかにも癖の強そうな父親であるトーマスと共にグースをノースカロライナへ連れて行こうとする。トーマスと親せきたちが協力して作り上げた手作りの軽飛行機でノースカロライナへ飛び立とうとする。

エイミーはトーマスのことを嫌っていたが、しょうがないのだろう。10年ぶりに再会した父親というのは、娘からしたら親しくなることは難しい。エイミーを変えたのは、間違いなくグースの存在だ。親をなくしたグースを、もしかしたらエイミーは自分に見立てていたのかもしれない。

トーマスと親せきの者たちで協力して軽飛行機を作る。エイミーは突然それに飛び乗ってしまう。本来なら越冬のために南へと移動するはずのグースだが…。エイミーは、移動できずに困っているグースたちを南に移動させることに使命感を覚える。

エイミーは周りを翻弄しながらも、自分の目的のために邁進する。さらには、周りを巻き込む力がある。いつの間にか父親との関係も改善している。難しい年ごろであるエイミーだが、ひとつの目的があると10年離れていた父親だとしても協力できるのだろう。

エイミーたちの軽飛行機は、軍の空港で未確認飛行物体扱いされることになる。そこで軍につかまりこっぴどくしかられるかと思いきや…。グースを南へ渡らせるために軽飛行機で先導するという、心温まる展開のため軍は積極的にマスコミにその情報をリークする。

軍も協力してグースを移動させることに成功する。マスコミが大騒ぎし、エイミーは一躍時の人となる。エイミーとトーマスの関係はそれなりにインパクトがあるのは間違いない。

飛行機を親鳥と思ってついていくというのはかなり特殊だ。



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