劇場版 銀魂 新訳紅桜篇


 2021.2.17      偉人をパロディとしたコメディ【劇場版 銀魂 新訳紅桜篇】

                     
劇場版 銀魂 新訳紅桜篇
評価:2.5

■ヒトコト感想
銀魂は原作やアニメは見たことがない。唯一実写版の「銀魂」のみ見たことがある。本作はその実写版に内容的に近いのですんなりと理解できた。マンガ原作なので実写版よりはアニメに向いている。妖刀をもつ人斬りとの対決は激しいアクションとなっている。実写版を先に見ているので、実写版ベースで考えるとアニメの方が当然ながらすさまじい戦いとなっている。

そのほかにも宇宙からやってきた侵略者との対決やお決まりの仲間たちのくだらないギャグパート。どちらかというとシリアス路線が強いかもしれない。そもそも根本のパロディギャグがあまり理解できないので、ギャグパートはそこまで笑えなかった。銀魂ブランドということでの価値はあるのだろう。

■ストーリー
江戸時代末期、江戸の町を襲来したのは、黒船ではなく宇宙船だった。宇宙からやってきた最強の侵略者・天人(あまんと)を前になす術のない幕府。だが、そんな国を憂い、圧倒的な劣勢のなかでなお臆することなく戦い続ける志士たちがいた。桂小太郎、高杉晋助、そして白夜叉の異名で恐れられた侍・坂田銀時。だが、数年に及ぶ死闘の末、彼らは友を失い、師を失い、戦い敗れて“国"を失った-。

生き残った銀時は万事屋を営み、桂は身を潜め譲位活動を続け、高杉は幕府や天人の支配の破壊を企む。さらに高杉は銀時・桂へもその刃を向ける。ある日、江戸の町に一人の辻斬りが現れ、その凶刃によって桂が姿を消す。男のもつ、生きたように脈を打つ妖刀“紅桜"・・・人工知能を持ち、使用者に寄生して戦闘データを蓄積し進化する悪魔の兵器。高杉は、最強の戦闘集団・鬼兵隊を復活させ、“紅桜"を擁して動き出したのだ。

桂の相棒・エリザベスの依頼を受け桂の捜索に動き出す銀時・神楽・新八の万事屋メンバー。桂の行方は?そして、銀時とかつての盟友・高杉との因縁の対決に決着はつくのか! ?

■感想
冒頭で、銀魂を理解している人が見る作品だと登場人物が語っているように、原作かアニメを見ている人が見るべき作品だろう。実写版と比べると事前知識のある前提で物語はすすめられている。主人公の銀時と桂小太郎、高杉晋助との関係はなんとなく理解できた。

銀時の仲間たちのくだらないやりとりは良い。突如として妖刀を手にした人斬りが登場し、ぬめぬめとした触手がうごめき銀時と対決する。このあたりの描写は非常にありきたりではあるが、スピード感あるアクションシーンが描かれている。

妖刀が人工知能をもち使用者に寄生するという流れの中で、銀時は人斬りと再び対決する。それとは別に桂が何者かに殺されたということで、桂を探すというパートもある。全体的にシリアス路線であり、合間にギャグパートがある。

新八と神楽がギャグを受け持っているのだろう。実写版である程度そのあたりを理解していたので、楽しむことができた。何の予備知識もない状態で見ると、神楽が異常に強い理由がよくわからないかもしれない。他のキャラたちも見た目でギャグパート用かというのはなんとなく理解できた。

万事屋メンバーと桂が暴れまわり、銀時は高杉との因縁の対決となる。本作を見る人はやはり銀魂の基本情報が頭に入っているので、物語として問題ないのだろう。江戸時代末期の偉人をもじったキャラクターたちが大暴れする。偉人たちのパロディ的な物語は銀魂が最初なのだろうか?

イケメンたちが暴れまわるのはもちろんのこと、小粋なパロディがあることで、シリアス路線だけで終わらない物語となっている。原作ファンならば見ても問題ないのかもしれないが、未読の人は実写版でも先に見ておくべきだろう。

劇場版アニメの続編も見るだろう。



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