劇場版 若おかみは小学生


 2020.7.14      健気な小学生の姿に感動する【劇場版 若おかみは小学生】

                     
劇場版 若おかみは小学生
評価:3

■ヒトコト感想
小学生のおっこが交通事故で両親を亡くすという悲しい目にあいながらも、老舗旅館で奮闘する物語だ。おっこが常に前向きで周りの人々に助けられながらも、頑張る姿は感動を誘う。児童文学が原作らしいのだが原作は長大な物語なのだろう。

劇場版アニメとして凝縮されてはいるが、存在意義がわからないユーレイもいる。ただ、メインはおっこが旅館に泊まりにくるさまざまな人との交流により成長していく物語なので、けなげに頑張るおっこの姿に感動してしまう。ユーレイたちとのちょっとしたバカっぽいやりとりや、おっこ自身がちょっとドジな場面など、ほのぼのとしてくる。両親を一度に亡くした小学生でありながら、強く生きるおっこはすばらしい。

■ストーリー
小学6年生のおっこ(関織子)は交通事故で両親を亡くし、おばあちゃんが経営する花の湯温泉の旅館<春の屋>で若おかみ修業をしています。ドジでおっちょこちょいのおっこは、ライバル旅館の跡取りで同級生の真月から「あなた若おかみじゃなくて、バカおかみなの!?」とからかわれながらも、旅館に昔から住み着いているユーレイのウリ坊や、美陽、子鬼の鈴鬼たちに励まされながら、持ち前の明るさと頑張りで、お客様をもてなしていくのでした。

いろんなお客様と出会い、触れ合っていくにつれ、旅館の仕事の素晴らしさに気づき少しずつ自信をつけていくおっこ。やがて心も元気になっていきましたが、突然別れの時がおとずれてー。

■感想
事故で両親を亡くしたおっこがやってきたのは、おばあちゃんが経営する温泉旅館だった。そこにはユーレイが住み着いており、おっこにさまざまなアドバイスをする。ひょんなことから若おかみとして旅館を手伝うことになったおっこ。小さな温泉旅館なため、おっこは皆に助けられながらお客様をもてなすことに必死になる。

おっこの周りはほのぼのとしていて良い。同級生のちょっと意地悪なピンフリにしても、そこにはどこかやさしさがある。おっこが若おかみとして成長していくことを見る楽しみもある。

おっこの周りには様々なユーレイがいる。おばあちゃんの幼馴染や旅館に住み着いたユーレイ、そしてピンフリの姉など、ユーレイと会話できるおっこは、ユーレイを怖いとも思わずにユーレイたちと仲良く生活している。

おっこには両親を一度に事故で失ったトラウマがある。車に乗る場合であっても、事故がフラッシュバックして息ができなくなったりもする。両親がい生きていて、今も隣にいるような夢をみたりもする。それほど小学生のおっこには強烈な出来事だったのだと伝わってくる。

物語は旅館に宿泊するさまざまな人たちとの交流で、おっこ自身が少しづつ変わっていく。母親を亡くした小学生と父親の家族は、おっこの状況を知るとそこから変化していく。おっこが自分の悲しみを克服し周りまでも巻き込んで前にすすんでいる姿はかなり感動を呼び起こす。

強烈なのは、おっこの両親の事故を引き起こしたトラックの運転手家族が泊まりにやってきたシーンだ。そのことを知らずにもてなすおっことおぼあちゃん。真実に気づいた時、おっこはショックをうけるのだが…。

辛い境遇に負けないおっこの姿はすばらしい。



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