劇場版総集編 メイドインアビス 前編


 2020.3.12      アビスの謎から目がはなせない【劇場版総集編 メイドインアビス 前編】

                     
劇場版総集編メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け
評価:3

■ヒトコト感想
原作漫画もアニメも見ていない。何の先入観もなく見てみたのだが…。思いのほか興味を惹かれる作品だ。秘境の大穴「アビス」に探索へ向かうリコと、少年の姿をしたレグの物語だ。アビスの奥底は得体の知れない不思議さがある。アビスの奥深くに入り込むと、今度は上昇する際に体に異変が起こる。このあたりは深い水の中に入り込んだのと同じような流れなのだろうか。

絵柄がかわいらしいため、ちょっと第一印象では入り込みずらいのだが、内容はすこぶるよい。アビスの謎もそうだが、リコの母親がアビスの最深部で生きているのではないか?という謎と、レグの存在の謎なども絡めている。アビスの第二層で監視役として登場するオーゼンの強烈なキャラもインパクトがすさまじい。

■ストーリー
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、アビスの謎を解き明かし、母のような偉大な探窟家を夢見ていた。そんなある日、アビス探窟中のリコは少年の姿をしたロボット・レグと出会い、さまざま様々な困難を乗り越え深層へと進んでいく…。

■感想
アビスの探索へ向かうリコとレグの物語だ。冒頭からレグが登場し、腕から激しい炎のビームを出す。この時点でレグはただものではない感が漂っている。リコとレグの物語ではあるが、その他のキャラクターに強烈な個性がある。リコの母親はアビスの中で行方不明となっている。

探索家のランクでいうと伝説的な白笛をもつリコの母親。レグとリコの母親が過去に関係があったような流れもある。謎が謎を呼び、そこから先ではアビスにどういった秘密があるのかが気になるところだ。

前編である本作。まだアビスの深部にはたどり着いていない。アビスの説明と探索家の秘密。そして、リコとレグの出会い。アビス内部に二人で入り込み、第二層にまで到達している。そこでは白笛を持つオーゼンがいる。アビスの遺物を体中に埋め込んで怪力を示すオーゼン。

このあたりからアビスにはとんでもない秘密があるという雰囲気がぷんぷんしてくる。アビスの最深部を目指したリコの母親は、今、どのような状況にあるのか。深部と地上では時間の流れが違うらしい。強烈な興味を惹かれる設定だ。

典型的なかわいらしいアニメ絵ではあるが内容が深い。後編ではアビスのより深部に入り込み、そこでさまざま様々な出来事が起きるのだろう。リコを守るレグ。レグの謎が解けると、必然的にリコの母親への手がかりとなるのだろう。おそらくだが、後編でアビスのすべてが解明されるとは思えない。

原作漫画もいまだ完結していないらしい。連続アニメを総集編としてまとめた本作ではあるが、初見でも違和感なく楽しむことができた。濃い内容ではあるが、過不足なく情報が入ってくる。

アビスの謎にひきつけられてしまった。



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