ガリーボーイ


 2021.6.23      ラップバトルでのし上がるインドの若者【ガリーボーイ】

                     
ガリーボーイ [ ランヴィール・シン ]
評価:3

■ヒトコト感想
インド映画だ。階級差別が色濃く残るインドで、最下層の身分であるムラドがラッパーとして成功するまでの物語だ。マジメな学生であったムラド。医者を目指す恋人もいたのだが、召使の身分であるため、運転手の父親の代わりに金持ちの家の運転手の仕事をしたりもする。カースト制の影響なのか、生まれた瞬間に身分が決まり、それをひっくり返すことはできない。

医者の子供は医者になり、運転手の子供は運転手となる。ムラドは大学でラップに出会い、ラッパーとして目覚めていく。序盤では恐る恐るラップをしていたムラド。詩を書くことについては、自分の不満を書き留めていたので、それを使い思いのたけを吐き出す。ムラドは路地裏の貧乏な少年からラッパーとして成功することになる。

■ストーリー
スラム街に暮らすムラドは、身分で人を判断する社会に反発し、悪に手を染めていた。ある日偶然、ラップと出会い人生が一変。言葉とリズムを自由に操りながら感情を伝える世界にのめりこんだムラドは、“ガリーボーイ<路地裏の少年>"を名乗り、現実を打破するためラップバトルの頂点を目指す!!

■感想
序盤はムラドの生活が描かれている。インドのスラム街で暮らすムラド。父親は運転手をしているのだが、観光客がスラム街の現状を見るためにムラドの家にやってきたりもする。中途半端に欧米化されているので、スマホやタブレットはあり、通話もできる。

恋人との通話連絡は当然として、SNSやyoutubeなどを見たりもできる。医者を目指す恋人との関係は良好なのだが、現状を抜け出しためにムラドがもがいているのが伝わってきた。多少は近代化されたとはいえ、インドのスラム街はすさまじい。

作中でいくつか驚きの展開がある。女性の自由がなく、家族関係が歪なように感じた。ムラドの父親は家族がいる場に、新たに若い嫁を住まわせたりもする。それをムラドの祖母は認めていたり。わりと当たり前に重婚が成立する世界なのだろう。

ムラドの恋人に関しては、父親から強烈な圧力を受け、医者の勉強を続けるのも結婚するのも父親の意思ひとつで決まってしまう。女性の地位がかなり低く描かれているのはインド独特なのだろう。

ムラドはラップのコンテストに参加し、着実に勝ち進んでいく。それまでには、女性プロデューサーと組んでSNS上にMVをアップし大人気になったりもする。スラム街の内部でもyoutubeが見えるということは、wifiがどこかに引かれているということだろう。

まさかフリーwifiではないと思うのだが…。本作は実在するインドのラッパーの実話をもとに描かれているらしい。心の奥底にたまっていた不満をラップとして外に吐き出す。それが大人気となりスラムから脱出する。典型的なシンデレラストーリーだ。

インドの欧米化がはっきりとわかる作品だ。



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