フューリー


 2018.11.18      動かない戦車1台で敵と戦う 【フューリー】

                     
フューリー [ ブラッド・ピット ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
戦車部隊の兵士たちを描いた作品。フューリーというのは戦車の名前らしい。ボスであるドンの言うとおりにすることで、過酷な戦場を生き抜いてきた男たち。そこに新人のノーマンが配属され、戸惑いながらも戦車での戦いを経験していく。ドイツ軍との過酷な戦いには、残酷な場面が目白押しだ。

戦時中の異常事態だからこそ起こる出来事。若いノーマンは恋をし、現実を知りそして最後の戦いにいどむ。戦車部隊という少し特殊な戦場で、動けなくなった戦車に乗り込み、敵の大群を迎え撃つ。まさに死しか残されていないような状況で、ノーマンは必死に戦う。異常な事態であることは間違いないが、なんだかものすごくかっこよく見えてしまった。

■ストーリー
1945年4月、戦車“フューリー"を駆るウォーダディーのチームに、戦闘経験の一切ない新兵ノーマンが配置された。新人のノーマンは、想像をはるかに超えた戦場の凄惨な現実を目の当たりにしていく。

やがて行く先々に隠れ潜むドイツ軍の奇襲を切り抜け進軍する“フューリー"の乗員たちは、世界最強の独・ティーガー戦車との死闘、さらには敵の精鋭部隊300人をたった5人で迎え撃つという、絶望的なミッションに身を投じていく。たった一輌の戦車でドイツの大軍と戦った5人の男たちは、なぜ自ら死を意味する任務に挑んだのか―。

■感想
戦車部隊に配属されたノーマンは、ドンをボスとする異様なチームに組み込まれることになる。ノーマンが感じる異常さは、ごく普通の感覚なのだろう。捕まえたドイツ軍の捕虜を無残に殺すことや、ドイツの一般市民の女を襲おうと考えたり。

いつ死ぬかわからない極限状態での戦いで、生き残った者たちの異常な状況が描かれている。新米のノーマンは当然のことながら、それらに慣れることができない。降伏した敵の兵士を射殺することを命令され、無理やり相手に銃弾を浴びせるノーマン。まさに異常な世界だ。

ノーマンとドンが占領したドイツの町で、美しい女と出会う。ここでドンとノーマンは、礼儀正しくふるまい朝食を一緒に食べようとするのだが…。その場に仲間たちが荒っぽく押し寄せてくる。戦場での極限状態からの解放感と、目の前には戦場とは思えない普通の生活がある。

ドンとチームのメンバーたちは反発しあうが、それも一瞬のこと。次の敵が見つかれば、すぐさま出陣するしかない。ノーマンが恋した女性は、敵の爆撃で無残に死を迎える。このあたり、戦争の残酷さを如実に現している場面だ。

ドイツ軍の大群を十字路で迎え撃つ。途中で敵の奇襲にあい、フューリー一台だけでの戦いになる。身動きできない戦車対敵の大群。ここでドンたちは戦車の中からひたすら敵をせん滅することだけを考え戦い続ける。結果、弾が底をつき、仲間たちは次々と殺されていく。

極限状態でもドンは最後まで戦うことをあきらめない。それに感化されたノーマンも同じように必死に戦い続けるしかない。この強烈なインパクトはすさまじい。ドンのかっこよさと、最後に生き残ったノーマンが英雄扱いされる違和感などが強烈な印象を残している。

戦車部隊の特殊な状況が描かれている。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp