2019.12.27 強烈な恐怖の8mmフィルム【フッテージ】
フッテージ
評価:3
■ヒトコト感想
エリクソンは一家首つり事件の起きた家に引っ越すことになる。いわくつきの家に引っ越すことで、作品のリアリティをあげようとする。屋根裏部屋で見つけた5本の8mmフィルムを発見するのだが…。この映像が強烈に恐ろしい。擦り切れた映像であり、そこで繰り広げられる惨劇。
木の枝が折れると袋を被せられた4人の家族の首のロープが引かれ、4人が首つり状態となる。またあるフィルムでは車の中には動けない状態にされた家族がおり、そこで車ごと火だるまになる。さらに別のフィルムでは、プールサイドの簡易ベッドに家族が縛られた状態でおり、そのベッドごとプールに沈めている。とてつもなく残酷な仕打ちをひたすら見せられるとおかしくなりそうだ。強烈に鬱になる作品であることは間違いない。
■ストーリー
ノンフィクション作家のエリソン(イーサン・ホーク)は、一家首吊り殺人事件をテーマにした新作執筆のため、事件現場となったその家に、妻と2人の子供を連れて引越してきた。そして屋根裏部屋で古びた映写機と5本の8mmフィルムを発見する。それら【フッテージ】には、その家で起こった首吊り殺人に加え、時代も場所も異なる溺殺、焼殺、刺殺、轢殺された家族たちの凄惨な殺害現場が写されていた。
一体誰が、何のために?それぞれの映像に写り込んでいた不気味な仮面の男と、血しぶきで描かれた記号の意味は?事件の謎にとりつかれたエリソンの前に、半世紀にわたる邪悪な〈呪い〉が、遂にその正体を現わす―。
■感想
一家首つり事件が起きた家の8mmフィルムで過去に起きた様々な一家殺害事件を知る。エリソンが見つけ出したこの8mmフィルムは強烈に恐ろしい。ざらついた映像には音声がない。最初に家族たちの楽しい映像が続き、次のタイミングではその一家が何者かに残酷な手段で惨殺されている。
ゆっくりと首を吊ったロープが持ち上がり、家族の面々が苦しみながら足をばたつかせている。それが次第に動かなくなり…。この他にも映像的なインパクトがすさまじい惨殺シーンが多数登場してくる。とても直視できるものではない。
8mmの映像の中に犯人と思わしき男の映像が常に映り込んでいる。怪しげな宗教的なシンボルのようなものもあり、必ず一家惨殺された家族の中で子どもひとりが行方不明となっている。明らかにエリソンはこの8mmにとりつかれている。
観衆はエリソンがどうなるのかを興味津々で見ている。エリソンが見ているフィルムが突然燃え出したり。8mmの映像をカメラで撮影しパソコンに取り込んで調査するが、そのパソコンの画面内で男がエリソンの方に顔を向けたり。典型的なホラー要素が詰まっている。
エリソンはこの家の恐ろしさに気づき、一刻も早く引っ越そうとする。恐怖にとりつかれたエリソンだが、家族を第一に考える。ここからが本当の恐怖の始まりだ。引っ越した先になぜか燃やしたはずの8mmフィルムとカメラがある。そして再びフィルムの映像を見ると、一家惨劇後の映像が映し出される。
おぞましいばかりの一家殺人事件はすべて行方不明となっている子どもたちの仕業だとわかる。このあたりが恐怖のピークだ。そしてなじみの副保安官から連絡がくる。それぞれの家族は一家が殺害された家から引っ越した先で惨殺されていると…。
強烈に恐怖が押し寄せてくる作品だ。
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