2019.1.17 島民を救出しろ 【フライト・クルー】
フライト・クルー [ ウラジミール・マシコフ ]
評価:2.5
■ヒトコト感想
フライトパニックもの。ロシア映画だが、ハリウッドに負けないくらいの大掛かりな映像の数々だ。特に地震の映像はハリウッド顔負けの迫力となっている。軍のパイロットから民間のパイロットへ転職した男が、頑固な機長の元で訓練生として副操縦士となる。操縦の腕がよいことから、抜擢されるのだが…。
問題を起こして左遷され、急遽地震で壊滅的な打撃を受けた島に飛行機で救出に向かうことになる。ここが、本作の見どころが全て詰まっている場面だろう。ドロドロと流れる溶岩。崩壊する陸橋。崩れ落ちる山。崩壊する滑走路。そんな状況で住人を載せて飛行機は離陸できるのか。離陸したあとも、さらに激しくアクロバティックな展開がまっている。
■ストーリー
ロシアの巨匠、ニキータ・ミハルコフ製作による航空パニックアクション。火山島からの避難通報を受け、航空機のベテラン操縦士と訓練生は救助に向かう。溶岩流が滑走路に押し寄せる中、何とか人々を助け出すが、さらなる危機が待ち受けていた。
■感想
運転技術はすばらしいが、トラブルを起こし軍から民間企業へと転職した男。偏屈なベテラン操縦士から厳しい言葉を投げかけられながら訓練を受け、副操縦士として飛行機を操縦する。序盤は登場人物たちのそれぞれの立場が描かれており、関係性も明確になっている。
そこから、メインである火山島への救出へと続いていく。映像的なインパクトがすさまじい。巨大地震の被害を受けた島では、まだ余震が続いている。その余震により地面が割れ、火山が噴火し、溶岩があふれ出したりもする。
いくら乗客がいないからといって、いきなり民間機に近くの島の住人を救出してくれと頼むだろうか。飛行機自身も被害の恐れがある状況で、島民の救助に向かう。当然ながら、島はパニック状態で、ついには滑走路が地震により崩れ、飛行機が助走するまでの距離がない状態となる。
ここで、ベテラン操縦士と主人公の男は対立しながらも協力して貨物飛行機と旅客機で島民たちを助けようとする。ハラハラドキドキの連続だ。特に島の内部での救出活動は、道路にまであふれるマグマに車を焼かれながらの脱出劇となる。
島を脱出するまででも相当な山場なのだが、本作の真の山場はこの後だ。なんと、燃料切れを起こした貨物機から旅客機へ乗客を乗り移らせようとする。それも飛んだ状態でだ。
まさに前代未聞であり、絶対に成功しないであろうし、旅客機の乗客がそんなリスクある行為に同意するはずもない。が、映画としては、強烈に盛り上がる場面なので、お決まりどおりアクシデントがありながらも無事、乗客の橋渡しは成功する。
結末は想像できるが、ハラハラドキドキしてしまう。
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