ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ


 2019.6.7      これがマクドナルドの真実だ【ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ】

                     
★BD/ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(Blu-ray)/洋画/DAXA-5296
評価:3.5

■ヒトコト感想
誰もがよく知るマクドナルドのハンバーガー。どのようにして一大チェーン化したかが描かれている。当初はなんでもないふたりの兄弟が始めた調理の自動化や効率化だったのだが、それにビジネスマンのレイが目をつけ、瞬く間に全国へチェーン展開される。本作のポイントは、マクドナルドがそのアイデアを出した創業者によって今の地位にいるのではなく、別の人間がかっさらうようにフランチャイズ化して巨大化させていったということだ。

レイの強引な手法は、明文化された契約書でさえも、金を払うことで破棄させている。そして、なんだかんだと言い訳をつけながら、レイの都合の良いように変更している。マクドナルドがどのようにして大きくなっていったかが詳細に描かれている。

■ストーリー
1954年アメリカ。52歳のレイ・クロックは、シェイクミキサーのセールスマンとして中西部を回っていた。ある日、ドライブインレストランから8台ものオーダーが入る。どんな店なのか興味を抱き向かうと、そこにはディック&マック兄弟が経営するハンバーガー店<マクドナルド>があった。合理的な流れ作業の“スピード・サービス・システム"や、コスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、兄弟を説得し、契約を交わす。

次々にフランチャイズ化を成功させていくが、利益を追求するレイと、兄弟との関係は急速に悪化。やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るために、兄弟との全面対決へと突き進んでいくーー。

■感想
ハンバーガーチェーンのマクドナルドがどのようにして世界的なファーストフード店になっていったのか。純粋なシンデレラストーリーかと思いきや…。マクドナルドの仕組みを考えだした兄弟から奪い取る形でビジネスマンのレイがフランチャイズ化して拡大していったということだ。

セールスマンのレイが、ディックとマック兄弟が経営するマクドナルドを見て衝撃を受ける。そこからふたりにフランチャイズ化を提案し店を拡大していくのだが…。厳密な契約によりレイのアイデアは兄弟の承認がなければ実現できないことになっていた。

レイはフランチャイズを拡大していくが、自分たちがいっこうに儲からないため、事業を拡大できないことに危機感をいだいていた。そんな時に、水に粉を溶かすだけでシェイクができる製品を発見する。このことにより利益は大幅に増える見込みなのだが…。

ここで兄弟と反目し、レイの好きなようにはやれない。利益第一主義のレイと品質を保つために必死になる兄弟。普通の物語であれば、利益優先は崩壊するはずなのだが…。現実を見てわかるように、結局はレイがすべてを牛耳っていく。

恐ろしいのは兄弟がどれだけ抵抗したとしても、数の力と金の力には飲み込まれるしかないということだ。最終的にはマクドナルドの仕組みを生み出した創業店は、マクドナルドという名前を使えず、ひっそりと閉店していく。

この流れは、今のマクドナルドの盛況から考えると意外でしかない。いつのまにかレイに乗っ取られ、レイが創業者として象徴的な存在となる。のちに兄弟たちは莫大な金を手にして契約を破棄することになるが、現代のマクドナルドの利益から考えると、それは微々たるものでしかない。

マクドナルドの裏では、こんなことが起きていたということに驚いた。



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