エリザベス


 2021.8.11      ケイト・ブランシェットの鬼気迫る演技【エリザベス】

                     
エリザベス(2枚セット)
評価:3

■ヒトコト感想
英国のエリザベス女王を描いた作品。序盤では、自分が女王になることが信じられないというような、どこかウブな雰囲気をもちあわせていたエリザベス。それが、正式に女王になり、隣国との駆け引きの中で、政略結婚を迫られた際に、変化が訪れる。作中では、本当に愛する人に裏切られ、政略結婚を目的とした隣国との駆け引きに嫌気がさしてキレたというような感じだ。

序盤のエリザベスと、生涯結婚しないと誓ったエリザベスは明らかに表情が変わっている。政略結婚なしに、英国を強固な国へと作り上げたエリザベスはすさまじい。もし、このエリザベスの存在がなければ、スペインやフランスに滅ぼされていたかもしれない。エリザベスの強烈な気概を感じることができる作品だ。

■ストーリー
ケイト・ブランシェットが英国の女王・エリザベスに扮した壮大な歴史劇。25歳で女王に即位したエリザベスは隣国との政略結婚を迫られるが…。

■感想
英国はフランスやスペインから攻められ窮地に陥っていた。先代の女王は癌におかされており、死期が迫っている。次の女王の候補は25歳のエリザベスだった。突然女王に祭り上げられたエリザベス。何もわからない少女のはずが、次第に周りの状況を理解し始め、自らの意思で動き出す。

序盤のエリザベスは、国のことを考えるよりも愛する男と一緒に過ごすことを重視する女だった。従者のいいなりとなり、英国を統治しているという認識はない。そんなエリザベスは従者に言われるがまま、政略結婚をさせられそうになる。

エリザベスの夫の座を狙うのは隣国の王子たちだ。半ば、隣国からの侵略を防ぐためにエリザベスを利用しようとする従者たち。ここで不幸なのは、各国の夫候補は、エリザベスを真剣に愛しているのではなく、政略結婚の一部として考えているということだ。

強烈なのはフランスからやってきた王子だ。軽薄で明らかに浮ついている。エリザベスに強引に迫りキスをしたりもする。それに抵抗するエリザベス。さらにはフランスの王子は自分の部屋で女装をして狂乱の宴を繰り広げたりしていた。

誰が敵で味方かわからない状態となるエリザベス。自分を毒殺しようとする勢力もあり、ここでエリザベスは決断する。隣国との政略結婚をすべて拒否する。ここでのエリザベスの決断はすさまじい。髪の毛をすべて切り落とし、男から言い寄られない容姿とする。そして、顔面を白塗りをして厳しい表情で皆の前に立つ。

この姿を見せられると誰も何も言えないだろう。その後の英国の反映を考えると、エリザベスの決断は正しかったのだろう。エリザベスの鬼気迫る表情は印象的だ。

ケイト・ブランシェットの表情がすさまじい。



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