ダブル・ジョパディー


 2020.12.26      あっさりと別人に成り代われる世界【ダブル・ジョパディー】

                     
ダブル・ジョパディー [ アシュレイ・ジャッド ]
評価:3

■ヒトコト感想
夫婦で船に乗っており、目が覚めると自分は血だらけで夫は行方不明となる。このことでリビーは夫殺しで有罪判決をうける。リビーが自分の無実を晴らすために行動する物語だ。保護観察官のトラヴィスに追われながら、ひたすら真実を追い求める。リビーのなんでもあり具合はすさまじい。

リビーが収監されるため、子供をあずけた知り合いに電話をしたことから疑惑が深まる。もしかしたら夫は生きていたのではないか?と考え、少しの手がかりから生きているであろう夫を追い詰めていく。トラヴィスは単純に夫殺しの犯人としてリビーを追いかけ続ける。リビーの執念はすさまじい。そして、すべての真実が明るみにでた際のトラヴィスの行動もまたすばらしい。

■ストーリー
ある日突然夫が行方不明になり、夫殺しの濡れ衣を着せられて有罪を宣告されてしまったリビー(シュレイ・ジャド)。しかし、実は夫が生きていて、息子を預けた親友と一緒に生活していることを知った彼女は、6年の刑を終えて出所し、「同一犯罪を犯しても2度は有罪にならない」という合衆国憲法で定められた法にのっとった復讐を開始する。しかし、彼女の前に保護監察官トラヴィス(トミー・リー・ジョーンズ)がたちはだかり…。

■感想
船の上で夫婦水入らずで過ごしていたはずが、リビーが目を覚ますと夫はいなかった。リビーの体には夫とものと思われる血がべったりとついている。状況的にビリー以外に犯人はいないということで、ビリーは逮捕されてしまう。

そして収監されるのだが…。リビーは大事な息子を親友に預けるのだが、そこでおかしなことに気づく。電話越しで子供が父親を呼ぶ声が聞こえる。ミステリアスな展開だ。リビーは殺人犯に仕立て上げられてしまった。誰が何のためにリビーを陥れたのか。

ビリーは保護観察となるのだが、保護観察官のトラヴィスの厳しい監視の目をかいくぐり逃亡に成功する。トラヴィスは夫殺しの凶悪犯としてリビーを追いかけ続け、リビーはすべての元凶である夫を探し出そうとする。リビーの執念はすさまじい。

子供に会いたいという思いが強いのかもしれないが、トラックをあやつりながらトラヴィスのしつこい追及から逃れている。リビーの行動力はすさまじい。なんでもない主婦が、ひとつの危機から信じられない底力をだす。

驚いたのはアメリカの制度だ。ビリーの夫は借金苦から死んだことにして、新しい名前で別の生活をしていた。アメリカでは名前を変えることは珍しいことではない、という言葉があった。顔は変わらずとも広大なアメリカでは名前を変えてまったく別人として生活できるのだろう。

ビリーは夫を見つけ出し、トラヴィスはビリーの言葉を信じて男の正体を見破っていた。強烈なインパクトがあるのは、あっさりと別人になれる部分だ。

母親としての執念とアメリカの制度に驚きだ。



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