ダブル/フェイス


 2020.4.18      代理母が子供を奪おうとする【ダブル/フェイス】

                     
ダブル フェイス
評価:3

■ヒトコト感想
代理出産をする女の、子供への執着を描いた作品。ブライアンとアンジェラの裕福な夫婦は、一人娘のコーラと仲良く幸せに暮らしていた。そこに偶然知り合ったケイティがシッターとしてやってくる。ケイティは巧みにアンジェラに取り入り、いつの間にか家族の一員のようになっている。そして、そのままアンジェラの代理出産を引き受けることになるのだが…。

物語がすすむにつれてケイティの正体が明らかとなってくる。ただケイティの立ち回りのうまさからか、周りはアンジェラが薬物に依存し異常な行動をとっていると考えてしまう。ケイティの悪事はいずれバレると覚悟しながらも、最後の最後まで自分がおなかを痛めて産んだ子供に執着する異常さを見せている。

■ストーリー
ブライアンとアンジェラの夫妻は、ひとり娘のコーラと暮らしていた。コーラは、アンジェラの数回の流産の末に、ドナーから卵子の提供を受けやっと授かった娘だった。幸せな日々が続く中、アンジェラは公園でこの街に越してきたシングルマザーのケイティと知り合う。娘同士も仲良くなりケイティと意気投合したアンジェラは、医師の仕事への復帰を見据えて、シッターとしてケイティ母娘を家に招き入れるが…。

■感想
ブライアンとアンジェラとコーラの家族は見るからに裕福だ。アンジェラはコーラが成長し落ち着いたら医師に復帰しようと考えている。金に不自由なく友達を呼んでパーティを開いたり、絵にかいたような幸せな家族だ。そこに偶然知り合いとなったケイティと意気投合し専属のベビーシッターとして雇うことになる。

ケイティの娘とコーラが仲良くなり、まるで双子のような見た目となる。はたから見ると、ケイティが母親で双子の面倒を見ているように見えてくる。そこに少しづつ気にくわないそぶりを見せるアンジェラがいる。

物語がすすむにつれてケイティの過去が明らかとなる。子宮を摘出し子供を産むことができないケイティ。その代わり他人の卵子をおなかに入れて代理出産をする。ケイティの過去は悲惨な状況で、シングルマザーとして逃げてきたということもはっきりしている。

ブライアンや周りの者たちはケイティに好意的だ。ケイティの辛い状況を理解しながら、サポートしようとする。対してアンジェラについては、薬物依存の気があることから、周りはそのことについて慎重になっている。

ラストの流れは強烈だ。ケイティは他人の子供を産むが、それらをすべて自分の子供にすべく母親を殺していた。今回はアンジェラがターゲットとなり、アンジェラは徐々に追い詰められていく。ケイティは周りを洗脳していき、だんだんとアンジェラの逃げ場をなくしている。

ラストではケイティは自作自演でアンジェラに刺されたと装いながら、あべこべに事故に見せかけアンジェラを刺し殺そうとする。アンジェラが薬物依存で錯乱していると周りに思わせての巧みな行動だ。

ケイティの隠れた異常者具合がすさまじい。



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