どら平太


 2021.6.20      小平太がヤクザたちを斬りまくる【どら平太】

                     
どら平太
評価:3

■ヒトコト感想
暴れん坊の町奉行である望月小平太が、ヤクザが取り仕切る堀外を改革する。小平太が目的のためにはなんでもありな性格なのが良い。藩の重鎮たちに対しては殿様からのお墨付きの手紙を見せて口出しさせない。堀外では身分を隠し(バレるように)て遊びまくりヤクザの親分たちに近づいていく。わかりやすい勧善懲悪モノではあるのだが、鮮やかな小平太の立ち回りが良い。

藩の幹部たちがあれこれと小平太のやり口に注文をつけるのだが、それらすべてを鮮やかに切り返している。ちょっと納得できないのは、ヤクザの親分たちに囲まれ、多人数で襲われた際に、小平太ひとりでそれらすべてを倒している場面だ。ひとりでここまでできるなら、なでもありだ。

■ストーリー
とある藩の不正を暴くために、江戸からやってきた新任の町奉行はどら平太と呼ばれる暴れん坊の望月小平太(役所広司)。彼は天衣無縫のふるまいで、ヤクザの取り仕切る無法地帯へ乗り込んでいく。

■感想
小平太がやってきたのは一筋縄ではいかない幹部たちに支配されている藩だ。堀外のヤクザたちが儲けた金を吸い上げ、藩の資金とする。小平太は堀外を改革するために、殿のお墨付きの手紙を偽造し、幹部たちに口をださせずに改革を実行する。

小平太が見るからに適当で破天荒なふりをしているのが良い。町奉行に就任早々に、堀外にこっそりと出て遊びまくる。それもチマチマ遊ぶのではなく、金を豪快に使い、堀外で有名になるほど遊びまくる。その資金を藩の知り合いである仙波に借りたりもする。

親友たちは小平太の暴れっぷりを見て心配する。それでも小平太は遊びを止めず、ついにはヤクザの親分たちにたどり着くことに成功する。小平太の暴れっぷりがすさまじく、ヤクザの親分たちもいつの間にか小平太のペースに巻き込まれてしまう。

さらにはヤクザのボスに対して、あっさりと死罪にすると言い渡す。ヤクザの本部に乗り込んで、そこの主に対して死罪と言う胆力がすばらしい。当然ながらヤクザは子分たちを集め小平太を襲うのだが、それをすべて返り討ちにしている。ひとりでやりすぎだろう。

ラストの爽快感はすばらしい。親友である仙波が実は堀外とつながっていた。仙波の切腹と小平太の調査により藩の腐敗が明らかとなる。ここに至るまでの過程で、証拠がないと言われれば、ヤクザたちに証拠を偽造しろと言い切ってしまう。

このなんでもありな感じがよい。藩の幹部たちの悔しそうな表情がまたすばらしい。破天荒な小平太が最後まで場をかき回しながら、藩を改革している。小平太の暴れっぷりを周りの幹部たちがしてやられたという表情をしているのが良い。

小平太のキャラクターが全てだ。



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