2021.1.7 主演俳優が変わることの違和感がない【Dr.パルナサスの鏡】
Dr.パルナサスの鏡
評価:2.5
■ヒトコト感想
ロンドンのある場所に旅芸人の一座がやってきた。パルナサス博士が用意した小屋には鏡があり、その鏡の向こう側には…。幻想的な世界が広がり、誰もが夢をかなえることができる不思議な迷宮となっている。偶然旅一座に助けられたトニーは共に旅をすることになるのだが…。トニーとパルナサス博士とその娘。三人の関係がメインに描かれている。
娘が16歳になると悪魔に差し出すことになっている。タイムリミットが近づく中でどのような流れがまっているのか。。鏡の中の世界は幻想的な風景となっている。トニー役のヒースレジャーの代役として有名俳優たちが出演している。それぞれの個性もそうだが、不思議な世界ということでトニーの顔が変わることにも違和感がなくなっている。
■ストーリー
2007年、ロンドン。パルナサス博士が率いる旅芸人の一座が街にやってきた。博士の出し物は、人が密かに心に隠し持つ欲望の世界を、鏡の向こうで形にして見せる「イマジナリウム」。博士の鏡をくぐりぬけると、そこにはどんな願いも叶う摩訶不思議な迷宮が待っている。 しかし、1000歳になるという博士には、悲しい秘密があった。
それは、たった一人の娘が16歳になったときに悪魔に差し出すという約束をしたこと。タイムリミットは、3日後に迫った娘の誕生日。一座に加わった記憶喪失の青年トニーとともに、博士は、鏡の迷宮で最後の賭けに出る。彼らは、娘を守ることができるのか?
■感想
パルナサス博士が率いる旅一座。パルナサス博士と娘、そして小人と青年という4人の旅だ。そこに偶然首つり状態となっていたトニーを助けたことで、トニーが旅一座に加わることになる。トニーは怪しい人物ではあるが、商才があるため客を呼び込むことに成功する。
パルナサスの出し物は不思議な雰囲気にあふれている。鏡の向こうにはどんな願いでもかなえる不思議な世界が広がっている。人々はその世界を経験したいと群がってくる。パルナサスの正体不明感はすさまじい。
トニーの秘密が明らかになる。鏡の世界に入り込むとトニーは見た目から大きく変わっていく。そして、その世界での混乱に巻き込まれていく。本作の売りは間違いなくこの鏡の中の世界なのだろう。幻想的で非現実的。ありえない世界が広がっている。
さらには、なんでも願いを叶うというふれこみどおり、自分の思うがままに世界を操ることができる。死者とのロマンスですら可能にしてしまう世界だ。トニー役のヒースレジャーが急死した関係で、急遽別の俳優が演じているのだが…。違和感がないのがすばらしい。
パルナサスは実は1000歳だった。パルナサスの希望は生を終わらせること。そのために悪魔と契約し娘が16歳になると悪魔に差し出さなければならない。。。トニーはそれを阻止するために動き出すのだが…。結局のところよくわからないまま、ゴタゴタが続いて、いつの間にか物語が終わっているというような感じだ。
強烈なインパクトはないのだが、パルナサス博士の不思議さと、鏡の中の世界の独特な雰囲気を楽しむべき作品なのだろう。
主演俳優が変わることの違和感をなくしているのがすばらしい。
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