2018.9.14 バレバレな協力者 【デンジャー・コール】
デンジャー・コール 【DVD】
評価:2.5
■ヒトコト感想
911のコールセンターオペレータを巻き込んでの犯罪サスペンス。オペレータのパメラに不審なコールが入り、そこからパメラにさまざまな脅迫が始まる。ちょっと設定が突飛すぎる。オペレータを脅迫したからといって、その先の警官を自由に動かせるはずはないのだが…。物語はパメラと夫であり警官であるジェレミーが、囚われた娘を救出するために様々な動きをすることから変化が起こる。
犯人側の合理性がよくわからない。コールセンターのオペレータを脅迫したからといって銀行強盗がうまくいくはずはないのだが…。なぜか犯人側の思惑どおりにことがすすむ。ラストでは、今まで電話する姿しか登場しなかった犯人の正体が判明する。そして協力者も明らかとなるのだが…。驚きはない。
■ストーリー
911緊急コールセンターのベテラン・オペレーター、パメラ。ある日、彼女は「10分後に5番通りで交通事故が起きる」という匿名の通報を受ける。不審に思いながらも元夫の警官ジェレミーを急行させるが、通報通りに大規模な交通事故が発生!
さらに謎の通報者はパメラに衝撃の事実を告げる。
「お前たちの娘は預かった。娘の命が惜しければ、誰にも気付かれずに私の指示に従え…」ジェレミーを市内の各所に急行させるよう指示する誘拐犯。パメラはその最中で何とかジェレミーに娘の危機を知らせることに成功するが、さらなる危機が彼らに迫っているのだった……果たして犯人の目的とは! ?ジェレミーとパメラは娘の命を救えるのか! ?
■感想
コールセンターに勤務するパメラ。冒頭からリストラの話があり、オペレータ同士のぎくしゃくとした関係が描かれている。そこから、パメラが脅迫を受け、オペレータとして警官と連携しながら犯人の言いなりになるしかない状況が描かれている。
序盤では犯人が予告したとおりに事故が起きたり、建物が爆発したりとミステリアスな状況は続く。ただ、ミステリーとしての魅力はない。パメラから指示された場所に向かう警官は、夫であるジェレミーだ。このジェレミーの相棒が最初から怪しげな雰囲気をプンプンさせている。
パメラとジェレミーの娘が犯人に囚われの身となる。このことでパメラは犯人の言いなりになるしかなくなる。この時点で、犯人の目的は大まかに判明してしまう。最終目的が銀行強盗で金を手に入れること。それにしてはやることが回りくどい。
史上初、複数の銀行を同時に襲うという部分も、それが成功する理由も弱い。コールセンターのオペレータに指示されたからと、すべての警官が言うとおりにするのはおかしい。なんだか、あちこちに無理やり感を感じずにはいられない。
ラストでは電話し続けていた犯人の姿が明らかとなる。犯人の居場所については、確かに少し意外ではあった。ただ、その協力者については最初からバレバレであった。事件をミステリアスな方向へ向けようと頑張ってみたのだが、結局ちぐはぐなことになったということだろうか。
強烈なインパクトはない。コールセンターを題材にしたのは新しいのかもしれないが、そこから銀行強盗へのつながりがあまりに雑すぎるため、勢いで物語がすすんでいるように思えてしまう。
バレバレな演出もどうなのか…。
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