デッド・オア・ラン


 2019.3.22      父娘の逃亡劇 【デッド・オア・ラン】

                     
デッド・オア・ラン [ ヴィンス・ヴォーン ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
強盗で生計を立てているニックが離婚した娘のケイトと共に逃亡生活に入る物語だ。相手の勘違いから危険な組織に命を狙われることになるニック。ケイトにも被害が及ぶことを危惧し、ケイトと共に逃亡生活に入る。

ニックは危険な組織だけでなく、刑事からも狙われることになる。八方ふさがりなニックだが、うまく逃げ回ることに成功する。ニックとケイトの関係は最悪だ。ケイトからすると長い間放置していた父親が急に目の前に表れあれこれ指示することにイラだちを隠さない。それが、ニックと共に逃亡生活を続けていくと次第に打ち解けていく。ラストではありきたりだがケイトの活躍によりニックは救われることになる。ケイトがそれほど悪い子ではないのがポイントだろう。

■ストーリー
ニック・バロー(ヴィンス・ヴォーン)は、強盗に盗みの計画を売って生活していた。ある日、客の男が仲間と強盗に入った直後、何者かに殺害される。被害者の男は、メキシコ麻薬連合のリーダーであるビクター・バスクエ(ジョルディ・モリャ)の息子だった。計画を売った身として、ビクターに命を狙われることを悟ったニックは、長らく疎遠になっていた娘ケイト(ヘイリー・スタインフェルド)のため、自分自身に50万ドルの生命保険をかける。

しかし、ビクターが娘の命をも狙っていることを知った彼は、ケイトを連れ逃亡生活を始める。そんな中、彼は自身を待ち伏せしていた警官を殺害してしまうが、彼はあらゆる悪事に手を染めているベテラン刑事ジョー・キーナン(ビル・パクストン)の仲間であった。ビクターとキーナン刑事、二者から追われることとなったニック。果たしてケイトとともに無事逃げ切ることができるのだろうか――。

■感想
盗みの計画を立て、それを売りながら生活していたニック。それが計画が失敗したことで、ニックは危険な組織に狙われることになる。ニックとケイトの逃亡の旅は、ニックとケイトのいさかいからスタートする。16歳のケイトからすると、突然あらわれた父親のニックはうざい存在でしかない。

ただでさえ父親を煙たがる年代だが、突然現れて、勝手に逃亡生活に組み込まれると、ケイトからすれば怒りしかわかないだろう。反抗的なケイトと手を焼くニック。この中が改善していくのが物語のポイントだ。

ニックは逃亡生活の極意をケイトに説明する。ケイトは単純に大きなサングラスをかけて、金髪のカツラを被ってみたり変装をしようとした。しかし、それはすべてニックにダメ出しをされる。下手に変装をするよりも周囲に溶け込むのが一番だと説明する。

いつの間にかケイトはニックのいうことを聞くようになり、一緒に遊園地に行ったりもする。二人の距離の詰め方が、なんだか急激すぎるような気がしなくもない。四六時中一緒にいることで、ケイトの壁が取り払われたのだろうか。

ニックが組織と警察に追い込まれ、絶体絶命のピンチにおちいると、予定調和的にただのお荷物でしかなかったケイトが予想外の活躍をする。ニックを助けるためにケイトは慣れないことをする。拳銃で刑事や組織に対して交渉をしかける。

ニックを助けるためにケイトが命をかけているのが涙を誘う。相変わらずニックに対して憎まれ口をたたくのだが、それがやけに可愛く見えてくる。ケイトがやんちゃな感じを見せてはいるが、そこまで悪い人間に見えないのが良い。

親子愛が垣間見える物語だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp