DCスーパーヒーローズ VS 鷹の爪団


 2021.9.4      予算が枯渇すると作画がボロボロになる【DCスーパーヒーローズ VS 鷹の爪団】

                     
DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団
評価:3

■ヒトコト感想
鷹の爪団のシリーズ。いつもどおりの絵柄と独特な動きは健在だが、今回はジャスティス・リーグのスーパーヒーローたちが登場してくる。ヒーローたちは明らかに絵柄が異なり等身も違う。ただ、一枚絵の口元が動くだけというのは鷹の爪団もスーパーヒーローたちも同じだ。そもそもジャスティス・リーグというのがよくわからないが、スーパーヒーローの集団らしい。

バットマンやスーパーマン、そしてワンダーウーマンはまだしもその他のキャラは日本では知名度がなさすぎるだろう。画面の右端には常に予算の棒グラフがでており、作画が凝ると予算は減っていき、スーパーヒーローたちが動き回るとあっという間に予算が枯渇してしまう。いつもの鷹の爪団の雰囲気なのだが、作中にスポンサーの宣伝が入り予算が回復するというのはこのシリーズならではなのだろう。

■ストーリー
ジョーカー率いるヴィラン達が日本を急襲! その狙いは、鷹の爪団の秘密兵器を奪い、悪用すること。いち早く危機を察知したジャスティス・リーグは東京に集結し、鷹の爪団と合流するが、その中にバットマンの姿はない。なんと彼は、ジャスティス・リーグを脱退していた!しかし、鷹の爪映画の最大の弱点は予算。

莫大なキャラクター使用料とハイクオリティなアニメーション作画を要するジャスティス・リーグは、大富豪であるバットマンの資金援助なしでは満足にアクションを披露できず、ザコすら倒せない!果たして鷹の爪団とジャスティス・リーグは、自宅に引きこもっているバットマンを呼び戻せるのか? そして、ジョーカーの野望を打ち砕くことはできるのか! ?

■感想
鷹の爪団の独特な雰囲気そのままに、今回はゲストとしてDCスーパーヒーローズが登場してくる。敵対組織としてはジョーカーなどの悪役たちで、鷹の爪団の特殊な機器を買い取って世界を混乱に陥れようとする。シリアスな物語ではない。

鷹の爪団が発明した何でも大きくしてしまう機器により、新入社員が巨大化していく。社会人1年目の新入社員がバタバタをすることにより、市街地に被害が発生する。鷹の爪団としての動きはいつものギャグ交じりであり、島根を強烈なまでにクローズアップしているのはいつものことだ。

今回の作品の肝は、映画化ということで予算が厳しいというのがある。右端に常に予算の残りが棒グラフで表示されている。スーパーヒーローズが激しく戦ったり、CGでの映像が流れると、途端に予算は目減りしていく。予算が枯渇すると、鷹の爪団の作画すらもボロボロとなってしまう。

敵であるジョーカーは予算がないことでヒーローたちが活躍できないとふんでいる。バットマンの資産をつぎ込んだりで一時的に予算は回復するのだが…。作中にスポンサー企業のCMが流され、社長がアフレコしたりすることで予算が回復している。

予算を削減するために、スーパーヒーローたちをいつもの鷹の爪団の吉田くん風な感じでデフォルメして戦うパターンもある。ジョーカーたちもシリアスに街を破壊しようとするわけでなく、なんだかお笑いの要素が強い。巨大化した新入社員に対して自衛隊がミサイルを撃つのだが、新入社員はミサイルに乗ってそのまま島根に行ってしまう。

総理大臣が明らかに小池東京都知事を連想させる白い顔をしていたり。パロディがすぎるというか…。これが許されるのは鷹の爪団だからなのだろう。

鷹の爪団が好きな人にはたまらないだろう。スーパーヒーローが好きな人には…。微妙かもしれない。



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