僕のワンダフル・ライフ


 2019.11.28      生まれ変わりを繰り返す犬【僕のワンダフル・ライフ】

                     
僕のワンダフル・ライフ
評価:3

■ヒトコト感想
犬が主役の本作。犬の人生は短いので、別の犬に生まれ変わることも含めての物語となっている。冒頭で、いきなり生まれてすぐ死ぬ子犬が描かれ、そこからイーサン少年の飼い犬として生まれ変わる。本作のポイントは、犬が独自の考え方で人間たちを観察していることだ。

キスのことを顔をぺろぺろするだとか、汗の臭いで相手が好意をもっていることを感じとるだとか。犬の一生は結局のところ飼い主に依存している。良い飼い主に当たれば幸せになるが、悪い飼い主だと辛い状態となる。生まれ変わりを続けると、最後の最後には中年オヤジとなったイーサンと再会することになる。犬が生まれ変わるという発想と、飼い主に依存することの辛さが描かれている。

■ストーリー
その犬は何度でも生まれ変わる少年に会うために…夏の暑い日、子犬が車に閉じ込められて苦しんでいるところを、8歳のイーサンが助ける。感激した子犬はイーサンから一生離れないと心に誓う。ベイリーと名付けられた子犬は、遊ぶときも寝るときもいつも一緒の彼らだったが、犬の寿命は人間より短い。そしてイーサンに会うため何度も生き返るベイリーの、長い人生の旅は始まる。

■感想
犬の生まれ変わりの物語だ。イーサンの飼い犬となり幸せな日々を過ごす犬。物語は常に犬目線で、イーサンが成長し大人となるまでを一緒に過ごしている。犬目線なので、人間の行動を犬独自の視点で説明している。

そのため、イーサンが好きな女の子の前に出ると掻く汗のにおいを敏感に感じ取ったり。イーサンが成長し青年となりアメフトのヒーローとなっていたり。恋人との関係が良好でありながら、父親が酒浸りとなり、絶縁するまでに至ったり、飼い主であるイーサンの状況は変化が大きい。

犬は人間よりも圧倒的に寿命が短い。その後、別の犬として生まれ変わる。次の生まれ変わり先は警察犬だ。警察の犬として犯人逮捕に奔走したり、手掛かりを探るために匂いを頼りに探し回ったり。そして、最後には警察犬として犯人の銃弾に倒れてしまう。

犬は飼い主によりその一生は大きく変わる。警察犬としての生活に不満はないが、それでも飼い主と別れることの寂しさが表現されている。その後は、かわいらしいコーギーに生まれ変わり、またまた飼い主の状況にやきもきしたりする。

ラストでは、生まれ変わると悲惨な状況となっている。飼い主の女は彼氏に拒否されたため、外で犬を飼うことに。飼い主の状況でかなり大きく変化していくのが犬の一生だ。強烈なインパクトはないのだが、犬は飼い主に左右される悲しさが描かれている。

さらに生まれ変わった先には、中年オヤジとなったイーサンと感動の再会をしたりもする。当然イーサンは犬の中身が同じだと感じるはずがない。それでもイーサンとの思い出を語る場面というのは強烈な泣きポイントだろう。

犬好きにはたまらない作品だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp