ボディ・ハント


 2019.10.30      好青年が豹変する【ボディ・ハント】

                     
ボディ・ハント
評価:2.5

■ヒトコト感想
母親のサラとエリッサは引っ越した先で奇妙な出来事に出会う。隣の家では過去に娘による両親惨殺事件が起こった。冒頭からホラーの様相が強くなっている。エリッサは新しい環境で偶然隣に住む同級生のライアンと出会う。両親が惨殺された家で暮らすライアン。エリッサはライアンに惹かれていく。

観衆はライアンが地下室に妹を匿っていると思い込む。精神に異常をきたした妹を必死に守ろうとするライアン。サラは娘がライアンに近づくのを不安に思う。サラとエリッサの親子関係とライアンとの複雑な関係。終盤ではライアンが守り続けた妹の存在が怪しくなってくる。何かしら仕掛けがあるものと考えていたのだが、結構などんでん返しだ。

■ストーリー
ジェニファー・ローレンス主演のスクリーミングシチュエーションスリラー。両親の離婚により、母・サラと郊外の一軒家に引っ越してきた17歳のエリッサ。隣の家に住む同級生・ライアンに次第に惹かれていくが…。

■感想
引っ越した先では、隣の家で過去に惨殺事件が起きていた。序盤では引っ越したサラとエリッサのご近所づきあいや、周りとの関係が描かれている。アメリカでありがちな歓迎のバーベキューや家でのパーティなどお決まりな流れとなりエリッサは人間関係を築いていく。

そんな中で惨殺事件が起きた隣の家では、生き残りであるライアンが今も住んでいた。エリッサはライアンと親しくなり関係を深めていく。ライアンはぶっきらぼうだがよいやつという雰囲気をだしている。そして何かしら謎があることは間違いない。

惨殺事件が起きた家で今も住み続けるライアン。そこでライアンの秘密が明らかとなる。ライアンの家の地下室では精神に異常をきたしたライアンの妹が生活していた。ライアンは妹を治療するために医者になる夢を追いかける。

終盤までの、地下で生活する妹の状況はすさまじく恐ろしい。隙を見せるとナイフを手にもち森を疾走する妹。観衆はこの妹がすべての元凶であり、ライアンは妹を外に出さないよう必死に守るよい兄というイメージが作り上げられる。

終盤には驚きのオチがある。ライアンが地下で匿っていたのは妹ではなかった。実は幼いころにライアンの身にふりかかったトラウマが今のライアンを作り上げている。結局のところ、過去に起きた両親惨殺事件もライアンの仕業だったということなのだろう。

幼少期のトラウマからいるはずのない妹の幻想を見る。その結果、どこからか架空の妹を連れてきて必死に匿おうとする。それまでのライアンの好青年ぶりからイメージが一変するのがポイントだろう。

単純なホラー映画ではない。



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