ボーダーライン


 2020.10.11      麻薬カルテルを巡る残酷な戦い【ボーダーライン】

                     
ボーダーライン スペシャル・プライス [ エミリー・ブラント ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
メキシコの麻薬カルテルとの闘いを描いた作品。FBI捜査官のケイトは謎のコロンビア人と謎の特別組織と共に麻薬組織を撲滅する作戦に参加する。怪しげなメンバーでの捜査となる。強烈なのは、麻薬カルテルを殲滅させるためには手段を択ばない組織だということだ。

ケイトはルールを守ることを重視するため、度々対立する。それでも実績をだしている特別組織に対しては文句を言えない。ケイトたちはアリバイつくりのために呼ばれたと知り反発するのだが…。謎のコロンビア人が麻薬組織のボスの家に入り込むラストの場面は衝撃的だ。殺し合いの世界。やられたらやり返す。コロンビア人は家族を無残に殺された恨みを晴らすためにこの作戦に参加していた。

■ストーリー
巨悪化するメキシコ麻薬カルテルを殲滅すべく、特別部隊にリクルートされたエリートFBI捜査官ケイト(エミリー・ブラント)。特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)に召集され、謎のコロンビア人(ベニチオ・デル・トロ)と共に国境付近を拠点とする麻薬組織・ソノラカルテルを撲滅させる極秘任務に就く。仲間の動きさえも把握できない常軌を逸した極秘任務、人が簡単に命を落とす現場に直面したケイトは、善悪の境界が分からなくなってゆく。

麻薬カルテルを捕えるためにどこまで踏み込めばいいのか?法無き世界で悪を征する合法的な手段はあるのだろうか?得体の知れない悪を前に、知れば知るほど深くなる闇の行く末とは―。

■感想
ケイトは謎のコロンビア人と共に極秘作戦に従事する。麻薬組織を壊滅させるためにはなんでもやる組織。軍の特殊部隊を自由に動かせるなど、超法規的な組織のような振る舞いをする作戦本部。ケイトはそのセオリーを無視した作戦の数々に嫌悪感を覚えるのだが…。

ケイトが事前に別の麻薬組織を捜査した際に、麻薬組織の残虐性や大本のボスを倒さないことには意味がないことが語られている。末端の麻薬組織を追い詰めたとしても、隠されていた爆弾によりFBIの捜査官が死亡したりもする。

麻薬組織同士は対立し相手組織のメンバーを家族を含めて容赦なく殺害する。巨大な権力をもつ麻薬組織ソノラカルテルのボスを殺害することを目的とした作戦となっている。謎のコロンビア人が圧倒的な力でソノラカルテルのメンバーを殺害や拉致している。

かなり大掛かりな違法活動に対して、いつまでも慣れることなく困惑するケイト。結末では、アメリカに住むソノラカルテルのボスの家にコロンビア人が潜入する。この前の場面で、ケイトは謎のコロンビア人が、実はソノラカルテルと対立する組織の者だと知る。

結局はアメリカの言いなりになり、メキシコの麻薬組織が必要だったということだ。ソノラカルテルはアメリカの言いなりにならないため、対立組織を利用し殲滅しようとする。ケイトはすべてを明るみにしようと考えるのだが…。コロンビア人に邪魔されることになる。

コロンビア人の非常さはすさまじい。カルテルのボスが自宅で家族と食事をしている場に突然現れ、銃を突きつける。家族だけは助けてくれと言うボスに対して、先に家族を殺害し、その後ボスを殺害する。この冷血さが良い。

メキシコの麻薬カルテルというだけで残虐な印象がある。



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