2018.12.13 ワイルドでたくましいカウボーイ 【オーストラリア】
オーストラリア ブルーレイディスク
評価:2.5
■ヒトコト感想
長い間連絡をとっていない夫を追いかけ、ロンドンから未開の地であるオーストラリアへ向かったサラ。そこで夫の死を知る。まだオーストラリアが未開の地である時代、イギリスから白人が押し寄せ現地人たちを迫害した歴史が描かれている。サラは現地人である黒人だろうと分け隔てなく対応している。
ドレスを着てハイヒールを履くサラが、ワイルドなカウボーイたちに交じり生きていくために必死に行動する。サラが頼るのはワイルドなカウボーイのドローヴァーだ。筋肉隆々でたくましい男。サラは粗暴だがたくましいドローヴァーに惹かれているのだが…。オーストラリアの広大な大地で生き残るために必死になるイギリス貴族の物語だ。
■ストーリー
一年も帰ってこない夫を訪ねて、ロンドンから数千キロのエキゾチックな未知の地オーストラリアへ乗り込んできたレディ・サラ・アシュレイ。夫の広大な領地に着いたサラは、衝撃の事実を知る。生きていくため彼女に残された選択肢は、ワイルドなカウボーイのドローヴァーに頭を下げ、1500頭の牛を連れて、遠く離れたダーウィンで売ることだけだった。
ほこりだらけの砂漠地帯で、ブランド靴の汚れを気にし、シルクのドレスを身に着ける場違いなイギリス貴族のサラ。互いに違う世界で生きてきたために反発しあうサラとドローヴァーだったが、2人に襲いかかる数々のトラブルを乗り越えるうちに、やがて情熱的な恋に落ちていく……。
■感想
シルクのドレスに包まれた細い体は、未開の地には似合わない。夫の消息を訪ねるためサラが降り立ったのはオーストラリアだ。1500頭もの牛を育て生計をたてていたのだが、夫の死により周りに裏切られ、すべての牛を奪われようとしていた。
ひとりでは何もできないサラだが威勢だけはよい。そんなサラが頼りにするのはワイルドなカウボーイのドローヴァーだ。自分たちの資産である牛を奪われないため、そして、使用人たちを守るためにサラは必死になって自ら馬に乗り牛を追い立てながら生活する。
いかにも貴族風な見た目のサラが、馬にのり牛を追い立てる映像のギャップがよい。黒人差別が横行する中で、黒人と白人のハーフである子供をかくまうことや、使用人たちを大事にするなど普通の白人とは一線を画する状況にサラはある。
ドローヴォーとは反目しあいながらも、サラはたくましいドローヴァーに頼るしかない。1500頭もの牛を連れてはるか遠く離れたダーヴィンへ行くためには、ドローヴァーの力は絶対に必要だからだ。このドローヴァーがすさまじくワイルドでたくましく、憎まれ口をたたくがよい男という、いかにもモテそうなタイプだ。
サラたちを陥れようとする男は様々な妨害をしてくる。大量の牛に対して火を見せて、追い立て崖から落とそうとする。それはすべて自分の思い通りにならないサラに対する嫌味な攻撃でしかない。オーストラリアが白人社会なのは、イギリスから白人たちがやってきたからだ。
現地人たる住民は、独自の不思議な力を使うなどして、白人を排除しようとする。今のオーストラリアをイメージすると、そこはまるでアフリカなのか?と勘違いしてしまいそうなほど整備されていない大地が続いている。
ニコールキッドマンは、この手の気丈にふるまう貴族役がよく似合う。
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