2021.11.6 メキシコの裏社会の恐怖が強烈に描かれている【悪の法則】
悪の法則 [ マイケル・ファスベンダー ]
評価:3
■ヒトコト感想
豪華出演陣が恐ろしい裏ビジネス界を描く。有能な弁護士が裏ビジネスに手を出す。セレブの生活にあこがれたための行動なのだろうが…。裏社会に詳しい者にアドバイスを得て、成功すれば大金を手に入れることができる麻薬関係の仕事をするのだが…。序盤で、メキシコの裏社会の組織の恐怖をこれでもかと会話の中に登場させている。そして、案の定、ビジネスは失敗し組織に狙われることになる。
それまでセレブな生活をしていた者は覚悟を決め逃亡を決意する。弁護士は最後までうだうだしている。すべてを理解しているはずの男も、裏社会の流儀から逃げ切ることはできない。唯一、怪しげな女のみ金をせしめて香港へと逃亡に成功している。信じられないような豪華な出演陣の作品だ。
■ストーリー
すべては、“カウンセラー"と呼ばれる若く有能な弁護士がほんの出来心で裏社会のビジネスに手を染めたことから始まった。美しいフィアンセとの輝かしい未来を夢見た彼の欲望は、周囲のセレブリティたちを否応なく危険な事態に巻き込み、彼らの虚飾に満ちた日常を揺るがしていく。しかし彼らは、まだ気づいていなかった。この世の闇に渦巻く“悪の法則"に魅入られ、もはや逃れようのない戦慄の罠に絡め取られてしまったことに……。
■感想
有能な弁護士と、セレブでいかにもなチャラチャラしたオヤジが会話をする。新しいビジネスの話で、弁護士が少し渋っているのが印象的だ。婚約者と結婚するために金が必要な弁護士。セレブのオヤジの誘いを受け決断する。ただ、その前段としてメキシコの組織の恐怖がこれでもかと語られることになる。
ワイヤーの輪が自動で閉まる器具を対象者の首につけ逃亡する。対象者はワイヤーがキリキリと閉まっていく中で頸動脈が切れて死亡し、最終的には首が切れてしまう。恐ろしい処刑の方法だ。
弁護士が薬のビジネスに参入したところ、運悪く失敗する。そして、すべての責任を取らされることになる。弁護士とセレブのオヤジと裏社会に詳しい男の3人は絶体絶命となる。裏社会の男は、あっさりと田舎に引っ込むと逃げてしまう。
弁護士とオヤジだけはグダグダとしている。弁護士の恐怖心が強烈に伝わってくる。なんとか組織の怒りを回避する手段がないか多方面へ手を回すが、誰もが覚悟を決めるべきだと告げる。圧倒的な絶望感に満ちている。最終的には婚約者を拉致され、ラストで弁護士に対して意味深なDVDが送られてくる。
強烈なのは逃げ切ったと思われた裏社会の男だ。大金を手にしたまま逃亡に成功したかと思いきや…。メキシコ流の恐怖の処刑機器であるワイヤーの首輪をつけられて殺されてしまう。この役をブラッドピットが演じている。
怪しげなキャメロンディアス演じる女が、すべての金を手に入れ香港へ逃亡する。組織の末端の構成員たちが、淡々と死体を処理したり、逃亡者を殺害している場面が強烈だ。組織では日常なのだというのが伝わってくる。豪華出演陣を使った作品ではあるが、メキシコ組織の恐怖がメインで描かれている。
ちょっと豪華出演陣を無駄遣いしているように感じた。
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