2020.2.13 寡黙で影のあるイケメンの殺し屋【アジョシ】
アジョシ [ ウォンビン ]
評価:3.5
■ヒトコト感想
元軍人で暗殺技術に長けた男テシクは妻の死をきっかけとして腑抜けのような男となっていた。そんなテシクは近所の少女ソミとの交流で変わっていくのだが…。テシクの強さがすさまじい。麻薬関係でソミと母親が囚われの身となった際には、テシクが独力ですべてを打開しようとしている。警察を出し抜き、麻薬組織すら崩壊させる勢いがある。
作中では、あちこちにグロテスクな場面が満載だ。テシクは血みどろとなり、臓器売買の組織なため、臓器や目を抜き取られた死体などが登場する。テシクは影のあるイケメンで、圧倒的な強さがある。寡黙で前進黒ずくめ。ステレオタイプな殺し屋そのままに、圧倒的な力で組織を崩壊させようとしている。
■ストーリー
テシクは自ら孤独を選んだ。都会の片隅で質屋を営み、世間を避けるように生きている。過去のある事件が、彼から夢も希望も、未来すら奪ったのだ。テシクの隣に住む少女ソミはいつもひとりぼっちだ。クラブダンサーの母は、娘の世話より自分の暮らしに忙しい。ソミは“アジョシ=おじさん”と呼び、ただ一人の友達として慕っていた。
ある日、麻薬密売に巻き込まれた母親と共に、ソミは犯罪組織に誘拐される。ソミを救出するために組織を追うテシクは、その背景に隠された恐るべき真実を知る。愛する者を二度と失いたくない・・・テシクはソミを守り抜くと決意するのだが・・・。
■感想
典型的な殺し屋の風貌のテシク。元軍人で暗殺格闘術の教官をしていたイケメン。妻を失い陰のある男というのがまたお決まり通りだ。寡黙で雰囲気のあるイケメン。近所に住む少女ソミとの交流を続けることで人間らしい心を取り戻すことになるのだが…。
麻薬の騒動に巻き込まれたソミと母親は組織に連れ去られてしまう。組織はただの質屋であるテシクにも追い込みをかけようとするのだが…。ここでテシクの圧倒的な強さがはっきされる。あっという間に倒されるチンピラたち。これこそが寡黙な殺し屋の定番的な流れだ。
グロテスクな場面が連発する本作。テシクに襲いかかる組織の者たちは、次々とテシクの銃弾に倒れていく。テシクの容赦ない圧倒的な強さはすさまじいインパクトがある。多数のチンピラたちに囲まれてもひるむことなく、あっさりと返り討ちにしてしまう。
麻薬組織側もボスの弟が変態的な殺人狂であったり、ボディーガードの東南アジア系の男は特徴的なナイフを駆使し相手を切り刻んでいる。テシクとこれら個性的な敵キャラクターたちの対決も見もののひとつかもしれない。
テシクの怒りが頂点に達するのは、ソミが生きたまま目をくりぬかれたと思い込んだ場面だろう。テシクの周りを囲む組織の者たち。ボスが手にもつのは目玉が入った小さな透明なケースだ。周りが敵だらけにも関わらずテシクは怒りで激しい銃撃をくりかえす。
テシクがボロボロになりながらも、最後まで生き残るのはもはや既定路線だろう。敵のボスをどのようにして倒すかが最後の場面のポイントだ。イケメンで影があり圧倒的な強さをもつ殺し屋。非の打ちどころがないキャラクターだ。
残酷描写がすさまじい作品だ。
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