アイアン・ソルジャー


 2019.1.27      軍と家庭の両立の難しさ 【アイアン・ソルジャー】
                     
アイアン・ソルジャー[DVD]
評価:3

■ヒトコト感想
アメリカ兵のワークライフバランスの問題が描かれている本作。女性兵士のマギーが軍の任務と家族関係に板挟みとなる物語だ。軍を仕事と言い換えることもできるが、軍には長期の任務があることと、一歩間違えると死の危険性があることが描かれている。軍は男社会ではあるが、その中で高い評価を受けるマギー。必然的に重要な役目を負うことになるのだが…。

15カ月のアフガニスタンへの任務を終えて帰ってくると息子はマギーを激しく拒否してきた。離婚と親権問題。そして、軍と家族の問題。何が正しいとかいうのは難しいだろう。どうすべきかも答えられない。この手の問いには永遠に答えはでないだろう。それでも果敢に任務を遂行しようとするマギーはすさまじい。

■ストーリー
米陸軍兵士のマギーはアフガニスタンでの延長任務を終え、テキサス州、フォート・ブリス基地に帰還する。元夫リチャードのもとに預けていた5歳の息子ポールと15カ月ぶりに会うが、ポールにとっては心が離れる時間に十分だった。母親として受け入れてもらえないまま、二人で新たな生活をスタートする。

マギーは帰還後もフォートブリス基地で軍曹として若い兵士を教育しながら、ポールと少しずつ心の距離を縮めていく。そんな矢先、再びアフガニスタンへの派遣が決まり、マギーは苦渋の選択を迫られるが・・・誇りか、家族か、マギーが下した決断とは?―

■感想
マギーがアフガニスタンから戻ってくると、息子のポールはマギーを激しく拒絶した。別れた夫の再婚相手である女性になついており、ポールはマギーを母親とは認識していなかった。ポールのマギーを拒否する姿勢はすさまじい。

普通にこの状態ならば、ポールを別れた夫の元に残そうと考えるのだが…。マギーは母親としての意識が強いのか、決してポールを渡そうとはしない。このマギーの強引さは、最初はかなり違和感をもった。その後のマギーは、変わらずひたすらポールを手放さないの一点張りだ。

マギーは兵士としての能力は高いのだろう。上官からの評判も良く、部下にも慕われている。が、女性ならではの問題もある。過去に同僚から襲われそうになったことがトラウマとなっていた。そんなマギーが、ようやくポールとの関係を築き始めようとしたとき、新たな任務が下されることになる。

前回と同様に長期のアフガニスタンへの任務となる。そのことを知った元夫は激怒する。そして、親権を取り戻そうとする。マギーの状況は切羽詰まった状態なのだろう。

アフガニスタンの任務を拒否するためには、韓国の基地任務へ就くしかない。それをしようとしたところ…。ポールを韓国に連れていくことも拒否されてしまう。さらには、マギーの後任として戦地へ赴く予定であった人物に問題が見つかり…。

仕事と家庭の両立の難しさが強烈に描かれている。マギーは結局どのような決断をするのか。マギーと同じ悩みを抱えていた上官は、家族を捨て祖国のために戦うことを選んだ。女のマギーが同じ選択をするのか…。

マギーの切羽詰まった状況はすさまじい。



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