X-ミッション


 2018.9.8      超人的な身体能力 【X-ミッション】

                     
X-ミッション/エドガー・ラミレス[DVD]
評価:3

■ヒトコト感想
エクストリーム・スポーツと犯罪を融合させた珍しい作品だ。エクストリームスポーツの天才ボーディがその能力を活かして前代未聞の方法で犯罪を実行していく。そこに気がついた新人FBI捜査官のユタは、ボーディのチームに入り込み、ボーディを逮捕しようとするのだが…。まずエクストリームスポーツの映像がすさまじい。

断崖絶壁から飛び降りてしばらくパラシュートを開かずひたすら滑降していく。別の場面では雪山の頂上からスノボで断崖絶壁を滑り降りる。またある時は、切り立った崖を命綱なしで登り切り巨大な滝ツボへ飛び降りたりもする。そして、30M級の巨大な大波をサーフィンで乗りこなしたり。これらすべてを同じ人物が実行するという、とんでもない身体能力の持ち主たちの物語だ。

■ストーリー
若きFBI捜査官ジョニー・ユタ(ルーク・ブレイシー)に、超一流アスリートチームに潜入せよとのミッションが下される。エクストリーム・スポーツのカリスマ、ボーディ(エドガー・ラミレス)が率いるこの集団には、重大な疑惑がかけられていた。その天才的なスポーツ・スキルを駆使し、前代未聞の方法で次々と犯罪に手を染めているというのだ。

自らも元アスリートであるユタは、ボーディに度胸と才能を認められ、チームに招き入れられる。命を危険に晒しながら共に行動するうちに、ユタはボーディの究極の信念に心が奪われていく。果たして、ユタはFBI捜査官として決定的な証拠を掴み、彼らを捕えることができるのか? そして明かされる、彼らの本当の目的とは──! ?

■感想
エクストリームスポーツの映像がすさまじい。巨大な崖から飛び降りるシーンでは、まさに崖に激突しそうなほどギリギリを通過しながらの落下となる。一歩間違えれば間違いなく死ぬスリルを楽しむという、まさに異常としか思えないスポーツだ。

雪山の断崖絶壁をスノボで下るシーンでは、雪にまみれながら死と隣り合わせのライドを行う。超巨大な波に挑むシーンでは巨大すぎる波が作り上げる隙間を縫いながらサーフィンとなる。生きて帰ることをはなから考えていないようなスポーツの数々だ。

すさまじい身体能力をもつボーディたちのチームは、義賊的な活動をしている。大金を盗みとり、貧しい人々が暮らす村の上空から金をばらまいたり、金を掘りすすむ強欲な者たちのトラックを崖崩れであっけなく粉砕したり。金がほしいからではない、どこか宗教的な香すら感じさせる流れとなっている。

脱出する際にはエクストリームスポーツで培ったスキルを使い、ビルから飛び降りてみたり、ヘリから飛び降りてみたり。明らかに普通の犯罪者では、なしえない脱出方法を使って犯罪を犯している。

ボーディたちのチームに入り込んだユタだが、その運動能力の高さから、あっという間にチーム内で認められることになる。ボーディのチームは極限のスポーツをやるため、仲間が死ぬこともありえる。それが運命だとあっさりと受け入れるのもすごい。どこか死に場所を求めているようにも見えてくる。

ユタが最後に自分の正体を明かし、ボーディを逮捕しようとするのだが…。ボーディは逮捕されるよりも、エクストリームスポーツで死ぬことを選んだのだろう。なんだか妙な男気を感じずにはいられないラストだ。

エクストリームスポーツの映像がすさまじすぎる。



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