7つの贈り物


 2020.11.11      冒頭、自分が自殺したと電話をかける【7つの贈り物】

                     
7つの贈り物[ ロザリオ・ドーソン ]
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭、ベンが電話で救急に連絡するシーンからスタートする。自分が自殺したことを告げる電話。まずここで不思議な雰囲気がある。そこからベンは充実した仕事をしている優秀な経営者という描写がある。どのような物語となるか序盤ではよくわからない。ベンが突如として国税局の者となり、いろいろな不幸な人を訪ねてまわる。

何か贖罪の意味があることは伝わってくるのだが、まだこの段階では何の理由でかが不明だ。心臓移植を待つ女。視力をなくしたコールセンターの男。脊髄移植を待つ男。何かベンが大きな計画を立てていることがわかるのだが、全容が明らかとならない。ベンは心臓移植を待つ女と親密になるのだが、心の奥底に何かを抱えているような雰囲気がある。

■ストーリー
過去のある事件によって心に傷を抱えながら生きるベン・トーマス。その過去と折り合いをつけるべく彼は、自分の選んだ7人へ“贈り物”を渡す計画を立てる。そんな中、愛する人に出会い、生きる歓びを取り戻した時、ようやく“7つの贈り物”をおくる日が訪れ・・・・。複雑な人間性をウィル・スミスが渾身な演技で贈る、生命の尊さを描いた映画史上類をみない究極の感動作!

■感想
何かがベンを変えたのだろう。優秀な経営者が、国税局の職員のふりをして不幸な人々を訪ねてまわる。この時点でベンが慈善活動をしているように思えてくる。ただ、その理由は不明なままだ。説明がないまま、ベンは様々な人を助けようとする。

夫にDVを受けている不幸な女性に対しては、家族が暮らせるような家をプレゼントしている。なぜそこまでするのか?ベンは心臓移植を待つ女性と親しくなるのだが、恋愛感情を盛り上げるというよりも、何か贖罪の気持ちが強いのが伝わってきた。

ベンは視力を失ったコールセンターの男に対して、わざと悪態をつく。そして、相手を傷つけるような言葉を投げつける。それらは何かあえてやっているようにすら思えてくる。そこから、ベンはコールセンターの男を助けようとする。

物語の中では多数の伏線がある。水族館で強烈な毒をもつクラゲの話や、その他ベンが痛みに強いなど。。。ベンがなんらかの計画を立てていることがわかる。親友が骨髄移植をまつ状態であることも伏線として描かれている。

ラストではベンの計画がすべて明らかとなる。早く心臓移植をする必要がある女性が苦しむ姿を見て、ベンは決断する。そこからは怒涛の展開となる。ベンはまさに自殺するのだが、その手法が強烈だ。臓器移植を前提とした自殺。そのためにすべてが計画されており、一部の人物にはその内容を伝えていた。

ベンの心臓は移植に使われ、角膜も同じく移植に使われる。過去に自分が起こした事故で7人の人々を殺してしまったことへの贖罪として7人を助けるという物語だ。

ラストの伏線回収がすばらしい。



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