6歳のボクが、大人になるまで。


 2020.1.9      6歳の子どもの成長を追いかける【6歳のボクが、大人になるまで。】

                     
ヴィンセントが教えてくれたこと [ ビル・マーレイ ]
評価:3

■ヒトコト感想
6歳の少年が18歳になるまでをリアルタイムに描いている作品。当然ながら主人公のメイソンだけでなく周りも同じように歳をとっていく。父親や母親は年齢の関係からかほとんど変わらないようにも見える。メイソンと姉のサマンサは如実にその成長具合が見てとれる。

6歳当時はかわいらしい子供で将来はイケメンになるかと思いきや、成長してみるとそこまでイケメンではなく、逆に鼻が少し残念な子供になってしまったというリアルタイムならではの問題が発生した。成長の過程を見せられると、ごく普通の物語であっても特別なものに感じてしまう。母親の離婚や再婚に翻弄される子供たち。実の父親とつかの間の再会。そして親離れする時期。もしかしたらこれがごく普通のアメリカの家庭なのかもしれない。

■ストーリー
メイソンは、テキサス州に住む6歳の少年。キャリアアップのために大学で学ぶと決めた母オリヴィアに従って、姉サマンサと共にヒューストンに転居した彼は、そこで多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父メイソンSrとの再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。

周囲の環境の変化に時には耐え、時には柔軟に対応しながら、メイソンは静かに子供時代を卒業していく。やがて母は大学の教師となり、オースティン近郊に移った家族には母の新しい恋人が加わる。一方、ミュージシャンの夢をあきらめた父は保険会社に就職し、再婚してもうひとり子供を持った。12年の時が様々な変化を生み出す中、ビールの味もキスの味も失恋の苦い味も覚えたメイソンは、いよいよ母の元から巣立つ日を迎えることに・・・。

■感想
幼い少年と少女は親の考え方に大きく左右されてしまう。6歳の少年メイソンが主人公の本作。実際の少年の成長に合わせて撮影が行われているので、周りも自然と同じだけ老けていく。メイソンとサマンサの小さいころには、メイソンはイケメンでサマンサは不細工な雰囲気が漂っていた。

それが見事にメイソンもサマンサと同じように鼻が残念な感じに成長している。監督の誤算と言うべきだろうか。少年のころにはかわいらしい感じだったメイソンが、成長するにつれ微妙な容姿になっていくのも見ものだ。

メイソンの母親はできちゃった婚をしてメイソンとサマンサを生み、それからは離婚と再婚を繰り返している。そのたびに影響を受けるメイソン。最初は母親のキャリアアップのため母親が大学に進学し、そこで教授と出会い結婚する。

相手がアル中とわかると、すぐに出て行ってしまう。このあたり、いかにもアメリカらしい。連れ子だけを連れ戻し、教授の子供は置いていく。相手がアル中でDV野郎だとしても手をだせるのは自分の実の子供だけ。突如として転校することになったメイソンとサマンサには災難でしかない。

成長するにつれ、周りが見えてくるようになるメイソンとサマンサ。実の父親とのつかの間の会合は楽しいことなのだろう。本作に登場する中で、この実の父親だけが全てを理解し真っ当なような気がした。

母親に関しては子供たちのためとはいえ、キャリアアップを目指し離婚と再婚を繰り返すなんてのは、絶対に子供にとって良いことではない。ラストで一人暮らしを始めるメイソンに対して、母親がひたすら泣きわめき自分の人生が何だったのか、なんて嘆くのは身勝手さの典型のように思えた。

もしかしたら、これがアメリカのごく普通の家庭なのかもしれない。



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