四月は君の嘘


 2018.6.17      元天才ピアニストと不治の病のバイオリニスト 【四月は君の嘘】

                     
四月は君の嘘《通常版》 【DVD】
評価:2.5

■ヒトコト感想
元天才ピアニストである公生は、母親の死を境にピアノを弾けなくなる。そんな公生の目の前に、明るく勝気で自由奔放なヴァイオリニスト・かをりが現れる。かをりは、そのキャラクターから公生を強引に音楽の場に引っ張りだし、最終的には公生にピアノを弾かせることになる。かをりに影響されるように公生はピアノに再び向き合う。

漫画原作のようだが、原作は未読。なんとなくだがストーリーは先が読めてしまう。公生とかおり、そして幼馴染の女の子にサッカー部の明るい友達。あまりにできすぎた展開だ。最後にはお涙頂戴の場面があり、定番的なパターンは抑えている。かをりが不治の病を抱えているというのはわかりやすい展開かもしれない。

■ストーリー
母の死を境にピアノが弾けなくなった天才ピアニスト・有馬公生は、高校2年生になった4月のある日、勝気で自由奔放なヴァイオリニスト・宮園かをりと出会い…。

■感想
幼いころから母親からピアノの英才教育をうけてきた公生。天才ピアニストと呼ばれていたのだが…。突然ピアノを弾かなくなる。高校生の公生は、ぱっと見はさえないオタクだ。天才ピアニストもピアノがなければただの暗い高校生でしかない。

ソフトボール部のかわいい幼馴染とサッカー部のイケメンの友達がいる公生。母親の死をきっかけとしてピアノから離れた公生に、再びピアノを弾かせたのは、突然現れた天才ヴァイオリニストのかをりだ。

このかをりが強烈な明るさを振りまいている。ステレオタイプの明るいキャラとでもいうのだろうか。強引さをそのかわいらしさで中和しているが、とんでもないキャラだ。ヴァイオリンのコンテストでは、譜面を無視したリズムで曲を奏で、観客をざわつかせたりもする。

ただ、楽しそうにヴァイオリンを弾く姿は、周りを虜にする。かをりと公生がお互いを高めあい、そして、公生はピアノを再開することになる。公生が復活すると、次のタイミングではかをりに不調がおとずれる。

ありがちなパターンだ。不治の病を抱えたかをりが、精一杯明るくふるまい、公生を鼓舞する。まさにロウソクが燃え尽きるがごときの最後の輝きを放っている。ヴァイオリンを心底楽しむというのが、かをりのスタンスだ。

公生はかをりに影響され、ピアノに対しての情熱を思い出す。お涙頂戴ものとしての定番は抑えている。それまでのかをりの明るいふるまいから、不治の病の悲しさは、その落差の激しさから観衆の心をとらえるのだろう。

漫画原作らしい定番的な流れだ。



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