2018.1.7 シリーズ初期のゆるさ 【山猫は眠らない2】
山猫は眠らない2 狙撃手の掟 [ トム・ベレンジャー ]
評価:2.5
■ヒトコト感想
山猫は眠らないシリーズ第2弾。今回は軍を退いたペケットに、軍から密命が下る。スナイパーとしての腕をかられての任務だ。ペケットは条件として凄腕の測定師を依頼する。そこで死刑囚のコールが測定師としてペケットと共に任務につくことになるのだが…。
任務に成功したが、敵に追われることになる。そこでコールはペケットを助けるために身代わりとなる。ここでコールとペケットの戦友的な友情物語になるかと思いきや、実はこの行動には意味があった。今回はスナイパーとしての緊迫感はあまりない。後半では移動しながらの戦いとなる。このシリーズのひりつくような緊張感や、とんでもないスナイパー技術というのはあまり描かれていない。
■ストーリー
すでに海兵隊を退いていた〈伝説のスナイパー〉トーマス・ベケットだが、軍から再び密令が下る。それは、バルカン半島で民族浄化を密かに推し進め、平和維持軍を排除しようとしている抵抗勢力のリーダー、ヴァルストリア将軍の暗殺指令。
そして彼のパートナーに選ばれたのは死刑囚、コール。任務成功の暁には釈放が約束されている元陸軍のエリート・スナイパーだった。不本意ながらもコールとともに緊迫のバルカン半島へと飛ぶベケット。だが、その任務はいまだ経験したことのない、予想外の事態へと進んでいく―
。
■感想
伝説のスナイパーペケット。今回は、死刑囚のコールを相棒として暗殺任務を請け負う。暗殺には成功するのだが、追われコールが捕まってしまう。コールの動きをみていると、あえて捕まるようにしむけているようにも…。
このあたりが後半へと繋がってくる。ペケットは凄腕スナイパーだが気難しい。相棒に対しても高いレベルを求めるが、コールはペケットに認められた人物だ。そんなコールが捕まったため、ペケットはコールを救出しようとする。
大掛かりな作戦で無事コールを救出するのだが、そこでペケットだけが知らない計画が実行されていたと知る。なぜ自分を助けに来たのかと尋ねるコール。ここから、ペケットとコールの本当の友情のようなものが芽生え始める。
ペケットのキャラは相変わらずだ。気難しいがスナイパーとしての腕は一流。それだけに他人に対しても求める水準が高い。後半ではペケットとコールが凄腕スナイパーと戦うことになる。このシリーズの売りである緊迫した長距離からの射撃というのがあまり登場してこない。
ラストはなんだか安いお涙ちょうだいものになっている。ペケットとコールの不器用な友情物語に仕立て上げ、泣かそうとしているのだろうか。地上戦で建物に隠れながら移動し、狙撃手を狙い撃ちにする。それは移動しながらなので、他のシリーズのような息を飲むような緊迫感はない。
ペケットとコールのやりとりと、ラストのペケットの動きが見るべきポイントなのだろう。シリーズのファンならば見ても良いのだろうが、他のシリーズをすでに見ていると、物足りなく感じてしまう。
シリーズ初期は緊張感が少ない。
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