2018.1.8 せまりくる温暖化の波 【ホワイト・プラネット】
【DVD】ホワイト・プラネット/洋画
評価:2.5
■ヒトコト感想
苛酷な自然で生活する生物を観察した作品。最近では「ミーアキャット」を見たのだが、本作は北極に住む生物たちについて語られている。ホッキョクグマが巨体をゆすりながら餌を探す。弱肉強食は自然の摂理であり、ホッキョクグマがアザラシの子供を狩るのは当然のことだ。ホッキョククジラやイッカクまで、めったに見ることができない生物たちの映像が盛りだくさんだ。
北極という過酷な地で生きる生物は、何かしら特徴がある。巨大なタコが餌を求める場面は衝撃的だ。一面氷で覆われた世界であっても、死は身近に迫ってくる。自然の過酷さをまざまざと思い知らされる場面もある。人間が北極で生活するのはかなり難しいのだろうと感じた。
■ストーリー
温暖化の影響で消滅しつつある北極を舞台に、苛酷な自然環境の中でたくましく生きる動物たちの姿を捉えたドキュメンタリー。ホッキョクグマ、アザラシのほか、カリブーの大移動、年中氷の中に留まるホッキョククジラなどの貴重な映像を収録。
■感想
北極は氷の国というイメージがあるが、実際には温暖化の影響を少なからず受けている。そこで生活するホッキョクグマが本作のメインだ。体は真っ白で愛らしい表情をしているが、すこぶる凶暴。小熊たちはまさにぬいぐるみのような可愛らしさがある。
ホッキョクグマの親子は生きるために狩りをする。そして、ターゲットとなるのはアザラシだ。ホッキョクグマが足元の氷をぶち破るために、小さくジャンプして氷を割ろうとする仕草はかわいい。アザラシたちからすると恐怖でしかないのだが、なかなか氷が割れずに四苦八苦している姿は微笑ましい。
北極に生息するイッカクは強烈だ。まるでユニコーンのように角が一本生えている。体はイルカで角が生えた状態。北極海の氷の下で密集したイッカクたち。その映像だけ見ると、長い角が相手に刺さらないか気になってしまう。
イッカクの捕食者がシャチやホッキョクグマということなので、これだけ巨大に見えるイッカクすらも食べてしまうシャチとホッキョクグマには圧倒されてしまう。まさに北極では無敵の存在であるホッキョクグマだが、巨大な牙をもつセイウチには立ち向かう勇気がないようだ。
氷の上の物語だけでなく、海の内部での物語もある。強烈なインパクトがあるのは、巨大なタコの存在だ。うねうねとした巨大なタコが魚を捕食する。タコは触手をいれれば巨大だが、体自体はたいした大きさではない。にもかかわらず同じくらいの魚を食べてしまうのは衝撃的な映像だ。
ラストでは北極の氷が溶けだしている映像が流れる。この映像を見ると、温暖化が加速していると感じずにはいられない。氷が溶け、行き場をなくしたホッキョクグマが右往左往する場面は物悲しさを覚えてしまう。
北極という過酷な状況で生活する生物たちの実情が描かれている。
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