ワルキューレ


 2015.8.29      緊迫感あふれるクーデター 【ワルキューレ】

                     


■ヒトコト感想

実話を元にした作品。ヒトラー暗殺計画を描いた作品であり、非常にスリリングで手に汗握る展開だ。歴史としてはヒトラーが暗殺されることはない。と分かっていながらも、もしかしたら暗殺に成功しクーデータは成功するのでは?というワクワク感があり、結末を想像すると強烈な悲しみが襲ってくる。

特に、ワルキューレ作戦を発動する瞬間の緊迫感はすさまじい。またいつもの演習と思い、気楽な気分で封筒を空けた少佐が中身を見た瞬間の表情がすばらしい。大胆極まりない作戦であり、すべてはうまくいくはずだったのだが…。唯一の過ちはヒトラーの死を確認しなかったことだろう。非常に緊迫感あふれる良作だ。

■ストーリー

連合軍との死闘によって、ドイツの敗色が濃くなった第二次世界大戦末期。ドイツ人将校クラウス・フォン・シュタウフェンベルクは、絶対の忠誠を誓うべきヒトラーの思想や政策に強い疑念を抱き、ドイツの未来を憂うが故に反逆者となることを決意する。

シュタウフェンベルクの計画は、ヒトラーを抹殺するだけでなく、その混乱に乗じて一気にナチス政権の転覆までも成し遂げること。ヒトラーの危機管理オペレーション<ワルキューレ作戦>を巧みに利用し、冷酷非情な独裁者をこの世から葬り去るという大胆極まりないものだった・・・

■感想
第二次世界大戦末期、実在したヒトラー暗殺計画を描いた作品だ。ドイツ人将校のシュタウフェンベルクはヒトラーの暗殺を計画し、その後、ナチス政権までも転覆させる計画を立てていた。多くの協力者を得て、すべて準備万端となり、あとは実行を待つばかりとなるのだが…。

絶好の機会を得たとしてもタイミングが合わず、ベルリン制圧のために軍隊を用意していたことが裏目にでる。そこで演習という名目でごまかしたのが、のちに微妙ね影響を及ぼすことになる。

すさまじい緊迫感だ。ヒトラーを暗殺するために爆弾を用意し、それを仕掛ける。周りの目を気にしながらのシュタウフェンベルクの行動は、まさに見ていて手に汗握ってしまう。無事爆弾を仕掛け、爆発させることに成功したのだが…。

そこからワルキューレ作戦のスタートまでに時間を要してしまう。一秒を争う事態のはずが、微妙なほころびが見え始める。遅れてスタートした作戦は、順調に進んでいく。命令を受ける兵士たちは、ただ上からの命令に従うだけ。クーデターの流れというのがよくわかる雰囲気だ。

ヒトラー側とクーデータ側。どちらにつくべきか判断がつかない者たちがいる。のちに主導権を握る方へと加担したい。だが、どちらが優勢かはわからない。そんな時、ひとつの電話により事態は大きく変化していく。歴史的事実から言えば、結末は想像つくのだが、その過程がすばらしい。

緊迫感あふれるクーデターの場面。途中まではすべてうまくいき、間違いなく成功すると思われた矢先…。物語の終盤での沈鬱な雰囲気もまた、クーデター失敗の定番なのだろう。

実話を元にした緊迫感というのはすさまじい。



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