海街diary


 2016.8.28      四女のキラキラした穢れのない目 【海街diary】

                     
海街diary DVDスタンダード・エディション [ 綾瀬はるか ]

■ヒトコト感想
海の見える街で生活する4姉妹の物語。3姉妹それぞれが、何かと問題はあるが仲よく楽しそうな姉妹だ。そこに腹違いの妹が加わる。四女は非常に清らかで世間の汚い部分をまったく知らないようなキラキラした目をしている。が、父親の再婚相手とうまくいっていなかったという悩みがあった。物語として特別な事件や問題が起こるわけではない。

山あり谷ありではないので、終始のんびりとした雰囲気で物語はすすんでいくことになる。4姉妹の関係が非常に良い。なんだかんだと喧嘩はするが、芯ではお互いを信頼し合っている。長女が不倫をしていたり、次女は男と別れて仕事に目覚めたり。複雑な家庭にありがちな暗い雰囲気はなく、前向きになれる作品だ。

■ストーリー

海の見える街を舞台に4姉妹が絆を紡ぐヒューマンドラマ。眩しい光に包まれた夏の朝、3姉妹に父の訃報が届く。15年前、父は女と出て行き、その後、母も再婚して家を去った。3人は父の葬儀で、腹違いの妹・すずと出会い…。

■感想
長女はみなの母親代わりとなり厳しく妹たちをしつける。が、自分自身は医者と不倫している。次女は酒と男が好きでどこかお気楽な雰囲気が漂っている。三女は個性的で、バイト先の店長と仲良くなる。そして、腹違いの妹である四女は、清らかでまったく穢れを知らない純真な女の子だ。

この四姉妹が海の見える街で生活する。何か特別な事件が起きるわけではない。しいて上げるならば、出て行った母親が法事で戻ってきた、というくらいだが絶妙なスパイスとなっている。

姉妹の父親は外に女を作り家をでてしまう。その女との子供が四女となる。腹違いの妹からすると、姉が三人もできて何かと気を使うかと思いきや…。楽しげに生活する四女を見ると、父親が再婚した女との生活が、うまくいっていなかったというのが想像できてしまう。

複雑な家庭の中で、どのように姉妹の関係性は変化していくのか。自分が不倫していることが、実の父親の行動とかぶるため悩む長女。常にカリカリし、眉間にしわを寄せた表情をしている。この神経質そうな長女の行く末が一番気になるところだ。

姉妹はそれぞれ悩みをふっきるような描写がある。長女は男と別れ、次女は仕事上での考え方を変える。三女は男の後押しをする。そして四女は…。女ばかりが海の見える街の古い民家で生活する。長女のことを女子寮の寮母と例えていたが、まさにぴったりな比喩だ。

とりたてて物語に大きな山があるわけではない。どんな話と言われると、説明に苦労するかもしれない。が、なぜか興味を惹かれてしまう。姉妹たちの軽妙なやりとりを見ているだけで、楽しい気分になってくるからだろうか。

心地良い4人の生活。長女の結婚はまだまだ先になるであろう環境だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp