トゥルー・グリッド


 2017.2.7      くそ生意気な14歳だ 【トゥルー・グリット】

                     
評価:3

■ヒトコト感想
父親を殺されたマティは犯人のチェイニーを探しだすため、保安官を金で雇い父親の復讐をしようとする。マティが14歳ながら数々の交渉をこなし、時には弁護士の名前を脅しに使い、訴訟すると言いながら父親の仇を討つための資金を調達する。非常に生意気な14歳だ。何かというと、すぐ訴えるぞと脅す。ちょっとでも負い目がある者は、マティの言いなりになるしかない。

ある意味、相手の弱みに付け込んで好き勝手にしている感じだ。そんなマティが依頼したのは不良保安官であるコグバーンだ。コグバーンは最初はマティのことをバカにしていたが、次第にその心意気に感化され変わっていく。14歳の少女と保安官のロードムービー的な雰囲気の作品だ。

■ストーリー
マティ・ロスは信念の強い14歳の少女。ある夜、父親が雇い人のチェイニーに無惨にも撃ち殺された。逃亡者となったチェイニーは、ネッド率いる悪党たちの仲間に入る。一方、父の形見の銃を受けたマティは仇討ちを誓い、連邦保安官コグバーンに犯人追跡を依頼。別の容疑でチェイニーを追っていたテキサス・レンジャーのラビーフも加わり、3人の過酷な旅が始まる。そして遂に、真の勇気“トゥルー・グリット”が試される運命のときが訪れた……

■感想
父親が雇い人のチェイニーに殺された。復讐を誓う14歳のマティは、保安官のコグバーンを雇いチェイニーを追いかける。マティは非常に生意気な小娘だ。大人たちとの交渉においても、14歳とは思えないほどの強気な態度で、時には相手を脅しながら自分の目的を達成する。

そして、腕は良いが不良保安官であるコグバーンを雇いチェイニー捜索の旅にでる。片目に眼帯をし常に酔っぱらった感じのコグバーンだが、いざ敵が目の前に現れると、素早い拳銃捌きであっという間に倒してしまう。

別件でチェイニーを追っていたラビーフと合流し、チェイニーとその仲間たちを追いつめるのだが…。最初はマティのことをバカにしていたコグバーンとラビーフだが、物語の後半では、マティの真剣な思いと、すぐに根を上げると思ったが、しっかりとついてくる気持ちの強さに影響を受けている。

コグバーンは真面目に戦略を立て、チェイニーを追い詰める。ラビーフは途中モメて離脱するが、最後には力を合わせてチェイニーを倒そうとする。コグバーンの心が少しずつ変わっていくのが良い。

14歳ながらしっかりとした信念をもつマティ。強情すぎるほどの性格と、他者をとことん追い詰めるような言葉にはちょっとイラっときた。が、後半ではマティの不自然なまでの強気の態度はおさまり、コグバーンを信頼し任せるようになる。

コグバーンにしても、マティを人質にとられたとわかると、すぐに相手のいいなりとなり引き下がりマティを助けようとする。コグバーンとマティとラビーフ。決して順風満帆な旅ではないが、最後まで3人が残るというのが良い。この手の作品だと、途中でコグバーンかラビーフが殺されるのが定番なのだが…。

マティの強情さはすさまじいインパクトがある。



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