テキサス・ダウン


 2017.10.14      結局、火事のパニック映画? 【テキサス・ダウン】

                     
★DVD/洋画/テキサス・ダウン
評価:2

■ヒトコト感想
超巨大ハリケーンの災害パニック映画。ハリケーンがやってくるまでは、それなりに緊迫感がある。ただ、実際のハリケーンの映像と人々が逃げ惑う映像のリンクが非常に弱い。建物にハリケーンがぶつかる映像は描かれているのだが、その後は、建物の中でごちゃごちゃと逃げ惑い、さらには火事が起こったことにより困難な状況となる。

どうにも激しくB級な香りがし、パニック映画としての迫力に欠けている。結局のところ人々が危機に直面するのは、建物の火事であったり崩壊でしかない。直接的にハリケーンに吸い込まれるのはほんのわずか。ハリケーンの映像もなんだかとってつけたような印象しかない。最後はよくわからないまま終わっている。

■ストーリー
それはただの竜巻ではなかった。直径4,000メートル、時速320キロ、風速143メートル!超巨大ハリケーンが平穏なテキサスを襲い、全てを飲み込んでいく。都市文明が壊滅していく危機の中、愛する娘の救助に向かうひとりの気象学者がいた…。

■感想
ハリケーンを予測する研究者たちが、ハリケーンの危機を警告する。テレビのキャスターはそれを信じない。案の定、巨大ハリケーンはやってくる。日本ではあまりなじみのないハリケーンだが、アメリカでは災害と言えばハリケーンなのだろう。

巨大なハリケーンは目に見えて向かってくる恐ろしさがある。建物を破壊し、人や車を瞬く間に巻き上げてしまう。助かるためには地下シェルターに逃げ込むしかない。なんとなくだが、アメリカではハリケーン対策として家に地下シェルターがあるのは普通なのかもしれない。

いくらハリケーンと言えども、巨大なビルは破壊できないのだろう。今回の巨大ハリケーンも、小さな村の木造の建物は思うがまま破壊しつされているが、主人公の子供たちが逃げ込んだショッピングモールまでは破壊できないようだ。

普通に考えればモールの地下にでも逃げ込めば万全のように思えるのだが…。本作では、モールの天井のガラスがハリケーンによって破壊される。ここまではわかるのだが、そのあとは、地下に逃げ込んだ主人公たちを襲うのは火事だ。なんだかハリケーンは関係なくなっている。

ラストは煙に巻かれたままの主人公の子供たちが、がれきにはさまれた妊婦を助けたり、煙の中から救出されたりして終わる。結局のところハリケーンに対しては、なんの対策もなく、ただハリケーンがやってくるのを受け入れるしかない。

そして、その先にはハリケーンが過ぎ去った後に破壊された町や村があるだけだ。パニック映画としての面白さでいうと、ハリケーンと逃げ惑う人々のリンクがとれていない。そのため、人々がパニックになっているのは、ハリケーンとは間接的にし繋がっていない

なんだかよくわからないハリケーンパニック映画だ。



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