タイトロープ アウトサイダーという生き方


 2018.2.1      ヤンキーやチンピラたちの真剣勝負 【タイトロープ アウトサイダーという生き方】

                     
タイトロープ 〜アウトサイダーという生き方〜
評価:3

■ヒトコト感想
「THE OUTSIDER」という格闘技の大会があるのは知っていたが見たことはなかった。アマチュアによる総合格闘技大会。アマチュアといっても、ヤンキーやチンピラなど喧嘩自慢の男たちだ。そんな中に弁護士だとか、真面目に格闘技をやる者が一部加わっている。ヤンキーたちは格闘技を通して人生を変えている。

大会に参加しなかったら刑務所に入り、どこかでのたれ死んでいたのでは、と語る。確かに登場してくる者たちはドロップアウトした者たちばかりだ。体中に入れ墨をいれ、いかつい表情で戦いに挑む。ただ、そこは格闘技なので、単純な喧嘩と違いルールがあり、技術がある。そのため、どれだけ勢いよく戦ったとしてもあっさり負ける場合もある。

■ストーリー
前田日明プロデュースのアマチュアによる総合格闘技大会「THE OUTSIDER」出場選手たちのリアルな生き様を追ったドキュメンタリー。格闘技を通じて人生を変えようとしている男たちの本音、リングに懸ける情熱に迫る。

■感想
巷で喧嘩最強といわれているヤンキーやチンピラたちが格闘技のリングに上がる。当然、素人が勝てるはずもなく、みなジムでトレーニングを始める。本作では、大会に参加した者たちの生い立ちから描き、どんな人生でなぜ大会に参加したかが語られている。

どうしようもないダメ人間もいれば、そうではない者もいる。全身刺青を入れていても、話し方はごく普通の若者だったりする。喧嘩にあけくれた者たちが、鑑別所などを出入りしていた人生から一転する。確かに大会の存在意義としてはあるのかもしれない。

アマチュアの格闘家として弁護士が登場する。方や最底辺のヤンキーやチンピラたち。方やエリート弁護士。同じリングの上で戦えば、そこに身分の違いなど存在しない。弁護士がインタビューされる部屋は、おそらく自宅なのだろう。

窓の外には高層マンションから見える夜景がきらめいている。対してチンピラたちは狭い部屋でインタビューを受けている。このあたりが、厳しい現実を如実に表している。狭いアパートで同じようなヤンキー系の彼女と結婚し、小さな家庭を築く。絵に描いたようなマイルドヤンキーだ。

中にはドロップアウトまっしぐらな者もいる。格闘技に出会わなければ、どこかで殺されていたような人物だ。見た目からしてやばい。格闘技に出会わなければ、間違いなく早死にしていたタイプだろう。試合が終わり、ちょっとした行き違いから乱闘のようになったりもする。

やんちゃなものたちだけに、このあたりの乱闘は特に激しくなる。わかりやすいヤンキーたちはナチュラルに強いわけではない。試合に負け悔しいから練習する。そして、強くなりたいからさらに練習する。まさにダメ人間の更生プログラムのようだ。

登場キャラクターたちには強烈なインパクトがある。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp