2017.11.11 巨大な肉の塊の真ん中に顔 【スリザー】
スリザー [ ネイサン・フィリオン ]
評価:2.5
■ヒトコト感想
典型的なB級映画作品だ。ヌメヌメとしたエイリアンのような宇宙生命体が人間の体に寄生し増殖する。まるでエイリアンとゾンビを足したような作品だ。謎の生命体スリザーにとりつかれた人間は、スリザーを繁殖させるために行動する。繁殖するためのメスを見つけそこで分身を作り、分身が別の人間に寄生する。特徴的なのは、寄生された人間も大本の親の思考を維持しているということだ。
そのため、親を始末すればすべてが精算されるという状況だ。巨大な芋虫のようなスリザーが口の中に入り込む。まさに気持ち悪いの一言で、スリザーに寄生されるとゾンビのように人間を襲う。B級映画のいいとこどりをしようとした感じだ。
■ストーリー
未知の生命体が潜んだ隕石が地球に落下。瞬く間に地上で増殖した宇宙生命体(スリザー)は人間の脳に向かって一斉に寄生を開始する。生存者たちが悲鳴をあげる瞬間にスリザーは口から侵入し、寄生され脳をコントロールされたモノたちは次々に生存者を襲い始める。果たしてカオスと化した地球に人間が“人類として"生き延びる道はあるのか!
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■感想
宇宙から落下した謎の生命体スリザー。芋虫というかフランクフルト並みに太いミミズのような生物が人の体に入り込む。親となる宿主はエイリアンのように胸から体を食い破りながら入り込んでくる。そして、思考を乗っ取りつつ仲間を増やすために動き始める。
まずは女を探しだしその体を使い小さなスリザーを大量に生産する。子供たちが成長すると人間の体を突き破るほど大量のスリザーが生まれでる。そして、町中の人々の口の中から体に入り込み、体を乗っ取ろうとする。
人間に入り込むのはエイリアン風であり、乗っ取られた人間たちはある程度思考は残っているのだが、ゾンビのようにフラフラと動き回り人間に襲いかかる。あげくの果てには口から酸のような物を吐きだして人間に襲いかかる。さらにはとりつかれた人間たちには、親の思考が入り込んでいる。
人間時代の記憶が行動に制限をかけているが、見た目は怪物だ。末期の状態は、なつかしのAKIRAを思い出してしまった。人間の顔が真ん中に小さくあり、周りは肉が盛り上がり体というよりは肉の山のような感じだ。
見た目は明らかに醜い怪物だが、心には若干人間らしい部分が残っており、妻に対して泣き言を言ったりもする。触手が広がり巨大な肉の塊で、真ん中に醜く膨らんだ顔が鎮座する。その状況で昔の思い出話をされたところで、と思っていたが、思いのほか憐れみの気持ちは湧いてきた。
明らかなるB級映画だが、有名なホラー映画の要素をつまみ食いして成り立たせようとしている。ただ、あまりに典型的すぎるために面白味はない。この手のB級映画が好きな人にはおすすめだ。
典型的なB級映画だ。
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