2015.8.4 新旧演技派の共演 【スコア】
■ヒトコト感想
かつての大泥棒と、才能ある若き泥棒が協力して最後の大勝負にでる。大泥棒ニック役をロバート・デ・ニーロが演じ、若き泥棒ジャックをエドワード・ノートンが演じる。ジャックは障碍者のふりをして、目的の建物に入り込み人間関係を作り上げている。そして、ジャックが立てた綿密な計画を元に、ニックとジャックは協力するのだが…。
ニックがカタギになるとしたのを押しとどめるほどの魅力ある仕事。そして、長年の友人であるマックスの依頼により、最後の仕事を決意する。慎重に慎重を重ねるニックと、勢いで仕事をすすめようとするジャック。ふたりの関係が微妙なのが面白い。出し抜かれないよう必死になるジャックと、安全か見極めようとするニック。ベテランと新人の違いかもしれない。
■ストーリー
かつて世界中を股にかけた大泥棒のニック(ロバート・デ・ニーロ)は、そろそろ稼業から足を洗い、恋人と腰を落ち着けてカタギになろうとしていた。しかし、そこに彼の長年の友人でもある盗難ブローカーのマックス(マーロン・ブランド)が、彼にしか実行不可能な大仕事をもちかけ、彼はこれを最後の仕事と決意し、若きパートナー、ジャック(エドワード・ノートン)を迎えて計画の実行に移るのだが…。
■感想
伝説の大泥棒であるニックに、ジャックはどこか気おくれしていたのだろう。対等なパートナーとして仕事をするはずが、どこかニックを恐れている風がある。それを悟られないため、必死に調査し、強気な態度にでる。ニックが足を洗おうとしたこともあり、最初は仕事を受けることに躊躇するのもわかる。
長年の友人マックスの頼みだからと仕事を受けるのだが…。ベテランの勘というか、危険な仕事を見極める力というのはやはりニックの方が秀でているのだろう。
ニックとジャックが協力して仕事をすすめる。そこでは、お決まり通りドキドキの連続となる。わずかなタイミングのズレも許されない。ジャックが監視カメラの制御を止めると、その間にニックは移動する。ジャックがシステム面の妨害を行い、ニックが盗みの実行犯となる。
ニックはプロフェッショナルな行動を見せるのだが、最後の最後でジャックは自分の置かれている立場に不安を感じ、ある暴挙にでる。ジャックの行動は若さゆえの過ちなのだろう。ニックとジャックではすでに最初から勝負は決まっている。
演技派たちの競演ということで、それぞれがこだわりの演技を見せている。特にジャックが作中で障碍者のフリをするのだが、まるで往年のダスティンホフマンのレインマンのような演技だ。顔つきまでもが、通常のジャックとは様変わりする。
演技のスイッチが入るというのを見せられた気分だ。ニックやマックスは、ギャング映画では定番のふたりが演じているだけに、安定した貫禄がある。特にマックスはスーツのジャケット全体がプラスチックでできているかと思うほど、太った体全体を綺麗に覆っている。体型も含めての貫禄なのだろう。
新旧の演技派たちの競演が見どころだ。
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