2017.5.6 特殊な人格であることは間違いない 【スティーブ・ジョブズ】
スティーブ・ジョブズ ブルーレイ&DVDセット【Blu-ray】
評価:4
■ヒトコト感想
ipad、iphoneを作ったアップルのスティーブ・ジョブズの物語。ある程度ジョブズがどんな人物かは知っていた。エキセントリックで自分の考えを強く主張し、相手を罵倒することもある。やはり、特別な製品を作るような人物はどこか変わり者だということだろう。アップルコンピュータを最初に作る時の仲間と共に仕事をする高揚感。
そこから成功まではあっという間。よくあるベンチャー企業のパターンなのだろう。そこから大企業へと成長し、挫折もある。取締役会でアップルを追放されるなど、やはり特殊な人格は敵を多く作るのだろう。最終的な成果がすばらしいため、伝説的扱いとなってはいるが、一歩間違えればダメなワンマン社長になっていた可能性もある。
■ストーリー
1976年、自分とよく似たはみ出し者の友人たちと、自宅ガレージに<アップルコンピュータ>を設立。次々とヒット商品を生み出し、わずか4年で株式を上場、莫大な富と名声を手にする一方で、その激しい性格は多くの敵をつくり、遂には自分がつくった会社からも追放されるという人生最大の挫折を迎える。
二度と立ち上がれないような怒涛の修羅場をくぐり抜け、それでも挑戦することを諦めなかった男。誰もが知る天才の、誰も知らない真実に触れ、あなたの人生の可能性も広がる──そんな素晴らしき出会いが、ここにある。
■感想
ジョブズの特殊さが強調された作品だ。最終的な成果がすばらしいため、ジョブズ自身がとてもすらばしい人物のように描かれている。学生時代から始まり、アップルを創業するまではまさにオタク青年が成功するまでが明確に描かれている。ジョブズの自信に裏打ちされた尊大な態度は強烈だ。
結果が伴っているために、誰も文句は言えない。本作はある程度ジョブズに好意的に描かれているのだろう。ジョブズ自身はプログラミング能力だとかハード設計能力があるわけでなく、方向性を示し突き進む推進力があるということだろう。
ジョブズが気弱になることはない。コカコーラの社長をスカウトしたり、莫大な資金をかけてマッキントッシュを作ったり。すべてが大成功というわけではないだろう。アップルを追い出されるという仕打ちを受けたとしても、そこで落ち込んで大人しくなるわけではない。
ジョブズに罵倒され「出て行け!」と言われた社員は大量に存在したことだろう。どれだけ優秀な社員だろうと、自分の意にそぐわない者は全て切る。潔さというか暴君というか…。よほどの天才でなければ、そんな人物にはついていきたくないと思うのが下の者の本音だろう。
一旦追い出されたアップルに呼び寄せられるジョブズ。ここからジョブズがipadやiphoneを製品化しアップルを甦らせるのだが…。その手始めに、経営陣を刷新するという強硬手段にでる。圧倒的な支配力というか、他者を圧倒する力がすさまじい。
下の者を引っ張る力と、結果を出す実行力。恐らくそこまで強烈な力をもつ存在がなければ、アップルのV字回復はありえなかったのだろう。ラストはいかにも美談のように語られているが、人間的には欠陥の多い人物だったのだろう。
スティーブ・ジョブズの強烈な性格というのが良くわかる作品だ。
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