スピード・レーサー


 2017.4.27      背景はすべてCGのチカチカした映像 【スピード・レーサー】

                     
スピード・レーサー MACH5 プレミアムBOX(初回生産限定) [ エミール・ハーシュ ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
日本のアニメが原作の本作。元ネタは見たことはないが雰囲気はある。アニメの実写化ということでCGがふんだんに使われている。背景はほぼ原色とキラキラのCGだ。ごく普通の風景も異様に青い青空とまじりっけなしの白い雲。緑は原色の緑でレース描写は目がチカチカする光とフラッシュの連続だ。

キャラクターのみ実写となっているが、そのキャラクターもアニメ的だ。CGを活用しているので、レース描写はまるでゲームのようなすさまじい激しさだ。原作に忠実なのかもしれないが、レースの激しさは見ものかもしれない。主人公のライバルキャラたちはわかりやすい個性を示している。ストーリー的な面白さというより、映像を見て楽しむ作品だろう。

■ストーリー
カーレーサーになるために生まれてきたスピード・レーサー(エミール・ハーシュ)はひたすら強気で本能的、そして何よりも怖いもの知らず。彼にとって真の意味での唯一のライバルは、彼の記憶に刻み込まれた崇拝してやまない兄の存在だ。レース中に命を落とした伝説的なレックス・レーサーの遺志を、スピードはどうしても継がなければならない。

そしてスピードは、愛車“マッハ5”のデザイナーでもある父パパ・レーサー(ジョン・グッドマン)が率いる家業のレーシング・ビジネスを大切にしている。だからこそローヤルトン工業からの高額で魅力的なオファーを断り、その結果、同社のマニアックなオーナー(ロジャー・アラム)を激怒させただけでなく、恐るべき秘密を知ることになる。

■感想
元ネタは知らないが、マッハゴゴーという歌は聞いたことがある。激しいレースアニメなのは想像できた。実写化されてはいるが、キャラクター以外はすべてCGなので、ほぼアニメと変わらない流れだ。何気ない草原であっても、原色の緑で非現実的というか、人物だけが浮き上がっているように見える。

キャラクターたちも、もしかしたらアチコチCGで修正されているのかもしれない。特に子供は、アニメで良く登場する黄色い髪の毛のデブガキというのが良い。こういうものだと割り切って見ると楽しめるだろう。

レース描写はすさまじい。わかっていたことだが、まともなレースではない。車には数々の危険な機能が盛り込まれており、まるでマリオカートのように敵を倒すことが前提の機能ばかりだ。建前上はそれらの反則行為は禁止ということになっているが、おかまいなしだ。

車が吹っ飛ぶのは当たり前。一回転して空中で相手の車を弾き飛ばしたり、ドリルで穴をあけたり。レースといいつつも、もはやサバイバルでしかない。相手より速くゴールすることよりも、相手をぶち壊すことを優先している。

ストーリーはありきたりだ。そのため、CG全開の映像を楽しめないと辛いかもしれない。キャラクターも下手したら着ぐるみを着ているのと変わらないくらいCGで修正されていたりもする。原色が目に痛く、レースでの激しいフラッシュの連続はすごい。

ディズニーアニメ的な印象があるが、激しさは群を抜いている。日本のアニメが原作ということで真田広之が申し訳程度に登場してくるが、ほとんど存在感はない。正直、本作では誰が出演しても同じだろう。

映像的インパクトだけが見ものだ。



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