世界で一番パパが好き


 2015.11.28      仕事と家族どちらを取るか 【世界で一番パパが好き】

                     


■ヒトコト感想

バリバリの広告マンとして派手な生活をしていた男が、妻の突然の死により大きく人生が変わる物語。出産と同時に妻が死に、幼いわが子を抱えながら広告マンとして忙しく働く。が、子育てのストレスから仕事をクビになり肉体労働をしながら祖父と子供を育てることになる。男として仕事に力を入れたいが、子供と過ごす生活も大事だ。

田舎でのんびりと生活するという選択肢もあるが、NYでチャレンジしたい気持ちもある。仕事か家庭かという普遍的な悩みを抱える男。7歳へと成長した少女と父親の関係というのは、微笑ましくもあり、涙が出そうにもなる。恐らく、子供がいる人にはかなり心に響くものがあるだろう。仕事を捨てて家族をとるという決断はなかなかできないものだ。

■ストーリー

突然、愛する妻を失い悲嘆に暮れる男が、残された一人娘の世話をする中で、再び自身の人生を取り戻していく。

■感想
仕事にバリバリ精を出していた男が、妻の死から子供の面倒をみることになり、大きく男の人生が変わっていく。悲壮感漂う作品ではなく、どこか明るく楽しい作品だ。ただ、内容的にはシングルファザーが悩むことが適格に描かれている。仕事をクビになり花のNY生活から田舎暮らしへと移り変わる。

肉体労働に汗をかきながら幼い子供の面倒をみる。それは見方を変えれば、のんびりとした良い生活のように思えるが、一度都会を知ってしまった男には、いずれ広告の第一線に復帰しようという野望がある。単純な田舎生活も良いのでは?と思えてしまった。

田舎生活で成長した娘と祖父と三人暮らしをする。それほど悪い生活ではないようだが…。田舎でちょっと変わった女子大生と知り合いになり、なんだか良い雰囲気になるのだが…。7歳の娘となるとそれなりにマセている。そのため、父親として、いろいろと困惑する場面がでてくる。

父親と娘の関係が秀逸だ。時にはどちらが親かわからなくなるような場面すらある。このあたり、実際に娘を持つ親となると、また見方も変わってくるのだろう。強烈なインパクトはないのだが、微笑ましい場面が目白押しだ。

娘とのひと時を大切にするのか、それとも仕事を選ぶのか。男にとってこれほど悩ましい問題はない。娘と過ごせるのはほんの一瞬でしかない。仕事は、この先ずっと続くがチャンスを逃したくはない。本作では当然のことながら映画的なラストとなる。

コメディ一辺倒ではなく、シリアスな部分もある良作だ。娘を持つ父親であれば間違いなく感情移入できるだろう。仕事だけが人生ではない。と分かっていても、なかなかその通りに行動できない。ちょっと勇気をもらえるような作品だ。

家族と過ごす時間をもっと増やそうと思わせられる作品だ。



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