最後のマイ・ウェイ


 2017.6.23      クロード・フランソワの人生をハイスピードで 【最後のマイ・ウェイ】

                     
最後のマイ・ウェイ [ ジェレミー・レニエ ]
評価:3

■ヒトコト感想
フランスのクロード・フランソワの生涯を描いた伝記映画。マイ・ウェイを作曲した人物らしいが、まったく知らなかった。フランスではスーパースターとして君臨していたらしい。クロードの幼少期から、スターとなり感電死するまでが描かれている。厳しい父親の元で育ち、エジプトから脱出しフランスで歌手として日の目を浴びない生活を続ける。

そこからスターとなっても、常に人気を得るための方法を考え、奇抜な演出を行う。常になにかに追い立てられるような生活。そして、スターの宿命なのだが、あちこちに女性を作る。マイ・ウェイを作曲したが、恐らくフランス以外ではそれほど有名ではないのだろう。人の生涯を見せられると、やはり見入ってしまう。

■ストーリー
フランク・シナトラの名曲「マイ・ウェイ」を作った男、クロード・フランソワ。フランスのスーパースターにして200を超える作詞、作曲をし、生涯に6700万枚のレコードを売り上げ、現在も記録更新中。時代を先取りしたマーケティングのプロである彼は、フランスのテレビで初めて黒人・白人の混成女性ダンスユニットを演出するなど奇抜なアイデアを次々と出していき、ファンを魅了していた。

今日なお、フランスの音楽界にこれほど多様な才能をもつ人物は現れていない。しかし彼は、アメリカデビューが決定した1978年、39歳でこの世を去ることになる。知られざる栄光が今、明かされる。

■感想
フランスのスーパースターであるクロード・フランソワのことはまったく知らなかった。マイ・ウェイを作曲した人物であり、フランスではアイドル扱いだった人物。その壮絶な人生がハイスピードで描かれている。非常に展開が早い。

幼少期、エジプトで生活していたが、スエズ運河の問題が発生しフランスに移住する。そこで歌手を目指すのだが芽がでない。厳しい父親の元で育ち、生活するための仕事すら否定される。厳しい父親の元で育った子供の、反骨新のようなものを感じてしまう。

歌手を夢見るクロードは、レコードを出すが売れない。そこで整形にまで手をだしてしまう。売れるために奇抜なアイデアをだし、黒人女性のバックダンサーを取り入れダンサブルな曲調でいっきに人気が爆発する。

売れてからのクロードは女に囲まれ、絵に描いたような成金となる。それでも家庭を築き、それなりに幸せな生活を送る。クロードの人生は常に何かに追い立てられているようなイメージがある。いつ人気が落ちるかと不安視しながら、新しいアイデアをだし世に名前を売り続ける。すさまじい執念だ。

作中では借金にまみれ請求書の山に奥さんが苦しむと言う描写がある。フランスのアイドルとして売れっ子だったわりに金に無頓着な部分がある。クロードの母親がギャンブル好きというのもあるのだろうか。莫大な稼ぎがあるはずが、周りが金に困っているのが意外だ。

クロードの壮絶な人生の最後は、感電死で終わりを迎える。そして、実在の映像を交えたすさまじい葬式の映像がある。人々がどれだけ熱狂していたのかがよくわかる。強烈なインパクトのある映像だ。

クロード・フランソワを本作で初めて知った。



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