2017.5.10 焼酎の水割りが飲みたくなる 【六月燈の三姉妹】
六月燈の三姉妹 [ 吹石一恵 ]
評価:2.5
■ヒトコト感想
鹿児島で和菓子屋を営む「とら屋」の女たちの物語。母親は×2で離婚した旦那となぜか一緒に生活している。長女は×1で実家に戻り和菓子屋の手伝いをし、次女は離婚調停中で東京から鹿児島に戻ってきた。三女は不倫中と、女たちは男関係に難がある。そんな和菓子屋での出来事が描かれている。次女の旦那が鹿児島にやってきて、戻ってこいと言う。
三姉妹は癖がある。田舎というのも、癖ある三姉妹を浮かせる要因なのだろう。六月燈の時期に新作和菓子を売出すのだが…。和菓子はオマケでしかない。それぞれが自分の置かれている状況から変化していく様が描かれており、家族の関係がメインとなっている。なんだかこんな三姉妹のいる姉妹とは結婚したくないと思ってしまった。
■ストーリー
大型ショッピングセンターの進出で客足減少に苦しむ家族経営の和菓子店「とら屋」に、東京で暮らす次女 奈美江(吹石一恵)が帰ってきた。家族とはいえ、母 惠子(市毛良枝)と父 眞平(西田聖志郎)は既に離婚。おまけに長女 静江(吉田羊)は出戻りで、三女 栄(徳永えり)は目下不倫中とバラバラ。
奈美江は奈美江で離婚調停中とワケありの身。この5人に東京から奈美江を追ってきた夫 徹(津田寛治)が加わり、和菓子店の再建のために背水の陣を敷く。そして、六月燈の夜に新作和菓子「かるキャン」で起死回生の大作戦に出るが、果たしてその結末は・・・。
■感想
客足減少に苦しむ和菓子屋に次女が帰ってきた。家族合わせて×4。なんだかとんでもない離婚家系で、今まさに新たな離婚が誕生しようとしている。姉妹が種違いであったりすると複雑な家庭のような印象があるが、本作の三姉妹は仲が良い。
六月燈の時期に和菓子の新作を販売し、起死回生を狙う。ただ、和菓子経営のピンチが本作のメインではない。和菓子屋を通して三姉妹それぞれの人間関係が描かれている。特に東京から逃げてきた次女と、それを追いかけてきた旦那の関係がメインだ。
長女の話は特別ないのだが、早々と×1で実家暮らしとなる。三女はバイト先で不倫をしており、これまた不幸が目に浮かぶような関係だ。次女は複雑な状況であり離婚調停中だが、次女の本心が良くわからない。旦那のことが好きなのか嫌いなのか。
若い男に言い寄られていい気になっているわけではない。姑との関係が全ての原因のようでもない。離婚家系だから、離婚に対するハードルが低いように思えてしまった。普通ならば我慢するところ、勢いで離婚してしまうというのもあるのかもしれない。
作中では鹿児島ということで良く焼酎を飲む場面がでてくる。これが妙にうまそうに見える。ちょっとしたつまみを用意し、すぐに家族全員で焼酎の水割りを飲む。当たり前の行動として体に染みついているのだろうか。三女だけがなぜかいつも缶ビールを飲んでいるのだが…。
三姉妹は確かに美しい。それでも、離婚家系であり離婚に対するハードルが低く、気も強いとなると、かなり厳しい。六月燈という儀式は良く知らないが、一大イベントなのだろう。
なんだか焼酎が飲みたくなった。
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