ラーメンガール


 2017.3.28      間違った日本感がすさまじい 【ラーメンガール】

                     
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評価:3

■ヒトコト感想
ステレオタイプな日本像だ。日本の俳優たちも出演しているので、日本人が出てくる場面は非常に自然だ。日本のラーメン屋にアメリカの女が修行にくるという物語。ラーメン屋は古き良き醤油ラーメンの店といった感じで、演出やセットに問題はない。ところが、アビーと知り合いになる日本のサラリーマンが少しおかしい。恐らく韓国の俳優なのだろう。

サラリーマンが生活する部屋が、アメリカ人が想像する日本像そのままだ。ベッドに布団を敷き、日本人形が飾られており、枕元には着物がひっかけてある。こんな部屋に住むサラリーマンはいないだろう。ちょこちょこと、日本を誤解させるような描写はあるが、基本はアメリカ女が日本のガンコオヤジにラーメンを習うという物語だ。

■ストーリー
アビー(ブリタニー・マーフィー)は、恋人と暮らすために日本にやってきた。言葉も習慣もわからない国に来たものの、希望を抱いて生活していこうと思っていたところに突然恋人が自分から離れていってしまう。途方に暮れる中、彼女はアパートの向い側にある小さなラーメン屋の明かりに気づき、飛び込んだ。閉店していたことにも気づかず、彼女はそこで泣き崩れ、英語のわからない店主マエズミ(西田敏行)に思いをぶちまける。

そこで差し出された一杯のラーメンで、魔法にかかったかのように彼女は元気を取り戻す。そして、今、自分に差し出されたラーメンを作る仕事こそが天職だと確信し、マエズミに弟子入りしたいと志願するのだった!日本語もわからないアメリカ人女性が、ラーメン屋の気難しいおやじに弟子入り。果たして彼女はラーメン職人になれるのか??

■感想
アビーが恋人を追いかけて日本に来たはよいが、恋人にふられてしまう。目の前にあるラーメン屋に入り、その味と客が喜ぶ姿を見て感動するアビー。アメリカ人がラーメン屋の物語を描くとこうなるのだろう。日本の有名俳優を起用しているので、ラーメン屋の描写やラーメンを作るシーンなどはまったく問題ない。

ラーメン屋の厳しいしきたりや、何が悪いのかはっきり言わずにスープをぶちまけるなんてのは、ガンコオヤジの典型かもしれない。それらステレオタイプな厳しいラーメン屋のオヤジに、アビーが弟子入りすることになる。

アメリカ人が見た日本の不思議が随所にちりばめられている。ラーメン屋の場面はある程度誇張されているが、違和感なく入り込める。皿洗いから始まり、汚いトイレの掃除をするアビー。いつまでたってもラーメンの作り方を教えてもらえない。これこそ日本の伝統的な厳しいラーメン屋の姿だろう。

肝心のラーメンは、ごく普通の醤油ラーメンだ。ただ、店は常に客でごったがえし、厳しそうな師匠もいることから、伝統的なラーメンというパターンなのだろう。今風ではない、昔ながらのシンプルなラーメンだ。

最も気になったのは、日本のサラリーマンだ。アビーと良い仲になるのだが、このサラリーマンが生活する部屋には度肝を抜かれた。恐らく韓国人の俳優なのだろう。木のベッドのようなものに布団が敷かれ、傍らには日本人形がある。さらには、枕元に着物がつるされている。

まさに日本を誤解しまくったアメリカ人が思い描いた部屋そのものだ。日本の独身サラリーマンでこんな部屋に住んでいる人はいないだろう。日本のステレオタイプのイメージが、いまだに侍や着物のため、こんな映像になるのだろう。

間違った日本のイメージは強烈だ。



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