パリより愛をこめて


 2015.12.1      見た目悪役な諜報員 【パリより愛をこめて】

                     


■ヒトコト感想

まじめな大使館員であるリースが、型破りなCIA捜査官ワックスに翻弄されながら、ワックスのやり方を学んでいく物語。駐仏大使館員としてマジメに仕事をするリース。スマートな見た目から、さわやかな印象を受ける。そこへ突然やってきた超凄腕諜報員のワックスの見た目が明らかに悪役の風貌だ。ジョン・トラボルタが演じているのだが、ガタイが良くて髭面の坊主頭。

麻薬捜査のためにパリの中華料理屋に乗り込み、そこで銃をぶっぱなす。傍若無人のような感じだが、麻薬犯のアジトを壊滅させるという成果をだす。ワックスとリース。対照的な二人ではあるが、ワックスの暴力行為がすべて結果をだすことで、最初は反発していたリースも段々と従っていくのが面白い。

■ストーリー

若き駐仏アメリカ大使館員リースは、エージェントとしての華やかな活躍を夢見ながら地道な諜報活動に従事していた。しかしそんな彼の生活は、麻薬捜査のためにパリに乗り込んできたCIAの超凄腕諜報員ワックスとタッグを組まされたことで一変する。相手に有無を言わせず銃をぶっ放すワックスに、人を撃った経験のないリースは唖然とするばかり。

■感想
駐仏アメリカ大使館員として真面目に働き、諜報員になることを夢見るリース。そこに夢を実現するためのチャンスがやってくる。凄腕諜報員であるワックスとタッグを組み麻薬捜査を行うことになる。銃を撃つことに免疫のないリースの目の前で、人に向かて銃をぶっぱなすワックス。

麻薬組織のアジトを突き止めるため、中華料理屋に乗り込み、そこで激しい銃撃戦を繰り返す。ワックスが事前に細かく説明をするタイプではないので、なんでもかんでも、リースの目の前でいきなり事が起こる。そのたびにリースが眼を白黒させるのが見ものだ。

リースは結婚を考えている女性がいる。ワックスとの関係を知られたくないリース。麻薬捜査の次はフランス内で発生するテロからアメリカ大使を守る任務となる。テロを防ぐため、銃を乱射するワックス。当然、リースからすると無関係では?と思うような人物にも銃をぶっ放す。

殺した後に、実はテロ組織の人物だったということがわかる。すべてワックスの想定どおりというか、粗暴な行動でありながら、最終的にはワックスの想定どおりの結末になるのが良い。常識人であるリースが困惑するのも当然のことだろう。

物語のピークは、リースの彼女をテロ犯罪者とワックスが疑い、銃を突きつける場面だろう。信じてと叫ぶ彼女。撃てと叫ぶワックス。板挟みとなったリースはどのような決断をするのか…。ワックスの悪役風な見た目により、すべてがワックス=悪のイメージで見てしまう。

結果、多少荒っぽい部分があるにせよ、ワックスの行動が正しいということになる。最終的には、ワックスとリースは良いコンビなのだなぁと思わずにはいられない流れなのだろう。二人のコンビに安定した面白さがある。

ワックスに言われるがまま、壺を持ちあたふたするリースが面白すぎる。



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