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　2017.10.31 　　 　　止まらない列車から降りる方法　【パニック・トレイン】

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パニック・トレイン [ ダグレイ・スコット ]
評価：3

■ヒトコト感想
医者のルイスと息子のマックスが列車に乗っていると、本来止まるはずの駅で列車は止まらず通過してしまう。よくわからないまま疾走する列車に閉じ込められる形となる乗客たち。理由が不明で、電車が止まらないのは恐ろしい。降りようにも160キロで疾走する列車から飛び降りるわけにもいかない。

列車パニックモノとしては、得体のしれない恐ろしさがある。目的が何かわからないだけに、より恐ろしくなる。乗客と協力して列車を止めるよう様々なことにチャレンジするのだが…。暴走する列車を止めるにはどうすればよいか。緊急ブレーキも壊された状態では、どうにもならないと思いきや…。ラストでは思い切った行動で列車を止めている。

■ストーリー
医師でありシングルファーザーのルイスは、息子のマックスとロンドから深夜の列車で家路に向かっていた。停車中に誰かがブレーキを操作していることに不審を覚えるも、列車は走り出す。いつのまにか眠っていたルイスは列車が止まらないことに気付き、車内のインターフォンで運転室と連絡を取るが、乗客の人数を聞かれるだけだった。

車内にはルイスと息子のマックス、ルイスが好意を寄せている美人女性サラ、反社会的で信用できない男カーマイケル、初老の銀行家、心臓に病を抱えた老女の6名。ブレーキの利かなくなった列車は正体不明の男に操られ、踏切りにいた車を跳ね飛ばし、ノンストップで暴走していく。果たして暴走を続ける列車を止めることが出来るのか…

■感想
暴走する列車に閉じ込められたのは、医者のルイスと息子のマックス。美人の女性サラとチンピラのカーマイケル。老女と初老の銀行家の６名。そんな状態ではルイスとカーマイケルだけが列車を止めるために協力するしかない。

まず列車が暴走すると気づくまでが秀逸だ。なんでもない夜の列車の中で、いつの間にか止まるはずの駅を通過している。そこから、非常ブレーキを引いても列車は止まらず、さらにスピードを上げたりもする。得体の知れない恐怖がある場面だ。

犯人の目的がわからないのが恐ろしい。ひたすらスピードを上げる列車。銀行家が警察に電話をするが、160キロで爆走する列車を警察が止められるはずもなく、ただ、見守るしかない。途中でトンネルの中でスピードが緩まり、目の前に土嚢が積みあげられたことで一瞬だけ列車は止まるのだが、脱出できるわけではない。

ひたすら爆走する列車をどうにかして止めなくてはならないルイス。列車の外から連結部分を外そうとしたり、運転席をぶち破って運転手をとめようとしたり…。すべてがうまくいかない。

絶体絶命のピンチで、ルイスは列車の連結部分を爆破させ切り離そうとする。かなりアクロバティックな方法だが、そうやるしかない。ルイスは息子を守るために必死になる。カーマイケルも、ここにくるとやけに頼りがいのある良い男のように思えてくる。

ラストはルイスの自己犠牲の精神で見事車両は切り離されるのだが…。列車の暴走を起こした理由や、犯人の目的というのは一切語られることなく、ただ、ひたすら爆走する列車を止めるという物語だ。

列車から飛び降りるという選択肢は絶対に無しなのだろうか…。