パイレーツ・ロック


 2016.11.27      海賊ラジオが大暴れ 【パイレーツ・ロック】

                     


■ヒトコト感想
60年代のイギリスで、海賊ラジオが大暴れする物語だ。ラジオ世代やロック世代であれば間違いなくはまるだろう。海のど真ん中の船の中でラジオを放送する。それぞれのDJが個性豊かな音楽を流す。下品で低俗な言葉を発したとしても、大うけする空気感。いつの時代も政府や教師に非難されるようなことは隠れて楽しむ快楽がある。

若者たちが海賊ラジオに熱狂し、政府はなんとしてでも海賊ラジオをつぶそうとする。DJたちは冴えない風貌だが、妙に熱狂的なファンがいたりもする。狭い船の中で四六時中顔を合わせるという苦難はあるが、若者たちが熱狂するラジオ放送のはちゃめちゃ加減が伝わってくる作品であることは間違いない。

■ストーリー
ゴキゲンなロック・サウンドに乗せ海賊ラジオが大暴れ!?音楽と愛と自由があふれ出す、痛快エンターテイメント!

■感想
酒とセックスとドラッグとロック。そんな雰囲気がぴったりの海賊ラジオだ。船にはむさくるしい男たちばかり。そこで四六時中ラジオを放送し続けている。個性豊かな海賊ラジオの面々たち。オタク風な者もいれば、ロックにかぶれて女にモテまくるDJもいる。

船で男だけのむさくるしい生活は、やはりストレスがたまるのだろう。週に1回は船に女たちがやってくる。まさに自由気ままな海賊ラジオといった感じだ。DJたちの風貌は、お世辞にもモテる感じではない。にもかかわらず女に人気があるのは、やはりDJという職業柄なのだろう。

海賊ラジオで下品な言葉や放送禁止のFワードを言うDJもいる。となると政府から目を付けられ、つぶされそうになる。法律的には問題ないが、風紀を乱すということで、新たな法律を作るまでしてでも、海賊ラジオをつぶそうとする政府。

ただ、そんな政府をあざ笑うかのように、海賊ラジオは自由気ままに放送を続けている。政府がどれだけ非難しようと世間で大人気であれば、ラジオを止めることはできない。ひっそりと隠れて友達同士で海賊ラジオを聞く。規制されればされるほど聞きたくなるのは当然だろう。

海賊ラジオに新入りとして入り込んだマーク。可愛い女の子と知り合いになっても、隣室のDJに女を取られたり。婚約者を海賊ラジオの船に住まわせたがいいが、女の目的は別の人気DJにあったりと、女絡みのドタバタがつきることのない船内。

最後は政府の陰謀から逃れたはいいが、船は沈没してしまう。海賊ラジオのDJたちのはしゃぎっぷりが強烈に面白い。船上からラジオを放送し、それが盛り上がるというのは、まだテレビがない時代だからこそ成立したのだろう。

妙な勢いを感じてしまう。



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